同志社中学校
合格-2014年度
夢の実現にむけて
私の将来の夢は、たくさんの動物を幸せにする獣医になることです。小学四年生の頃、動物病院に行って初めて獣医という存在を知りました。それまでは、獣医とはどんな仕事なのか、全く知りませんでした。
しかし、犬を飼い始めて動物病院に 何回か行っているうちに、どんな仕事をしている人なのか分かってきました。診察や予防注射をすることは、動物が健康に生きるためのもので、動物や飼い主が幸せに暮らせるようにするものでした。その姿を見て、「獣医になりたい!」と思うようになりました。
成基学園に通いだしたのは、そんな四年生のときでした。みんなと仲良くなれるかな?という不安もありましたが、先生方も一生懸命ご指導くださり、友だちもたくさんできて楽しく過ごせました。成基学園に通っていない日は、ピアノや水泳を習っていました。週末は遊んではいましたが、自分なりにはがんばっていました。ただ、休まず塾に行って勉強をしていたものの、宿題は日によってやったりやらなかったり。成績も良かったり悪かったりで、とても不安定でした。
六年生になって、志望校のオープンキャンパスに行きました。そこでは、生徒さんが楽しそうに過ごしていて、自分もこの中学校に行きたいと思いました。オープンキャンパスに行ったことで、志望校に合格するという目標を持つことができました。目標を達成するために家では体調管理をしっかりし、志望校に合格し、通っている自分をイメージするようにしました。
〈日曜進学教室(日進)〉が始まり、最初のうちは時間もあり、〈日進〉の勉強もすることができました。ところが、回数を重ねるうちに週四回の塾の授業の予習・復習、〈日進〉の復習だけでせいいっぱいでした。塾の宿題などもあり、〈日進〉の勉強をする時間が減ってきました。〈日進〉のテスト範囲もなくなり、志望校合格なんて、とんでもないくらい成績も悪くなりました。授業はちゃんと聞いていましたが、どうしたら成績が良くなるのか分かりませんでした。これまで自分で勉強方法を考えてやっていましたが、この方法では成績に激しい波がありました。「だめかもしれない。」そこで、決意しました。私は、とても人見知りをするタイプで、自分から進んで話しかけることが苦手でした。それでも、「志望校に合格したい!」分からないところを正直に、先生に聞きに行くことを決めました。でも、やっぱり最初は少し恥ずかしくて、友だちについて来てもらったりしていました。質問に行くようになってからは、成績も少しずつ安定し、一人でも質問に行けるようにもなりました。
残りの〈日進〉の回数もわずかとなり、入試に対する意識も高まってきました。授業にもこれまで以上に真剣に取り組むようになりました。成績も右肩上がりに伸び、志望校合格も可能な結果が出ていました。しかし、気のゆるみが見えたのは〈日進〉の第二十回のときでした。ラストの〈日進〉にもかかわらず、志望校合格率が二〇%以下の成績まで下がってしまい、本当に合格できるのかと心配になりました。私は両親と相談しました。志望校を変えてがんばるか、志望校を変えずそのままがんばるか、悩みました。それまで志望校以外のことは考えたことはありませんでした。相談の結果、志望校を変えることにしました。とても悔しかったです。なぜか、涙が出ていました。次の日、塾に早めに行き、先生に志望校変更を伝えました。「あきらめていいのか!」と言っていただきました。確かに、「あきらめるのは嫌だ!」と思いました。再度両親と相談をし、そのまま志望校を変えずにがんばることを決意しました。それからは、ラストスパート! 志望校十年分の過去問もすべてやり遂げました。これまでの自分はなんだったのか、別人のようにがんばりました。入試までの日数は一日一日過ぎて行きました。
ついに入試本番。とても寒い日でした。試験会場には応援に来てくださった先生方がいらっしゃいました。温かいカイロをいただき、心も体も温かくなり緊張が和らぎました。入試が始まり、分からない問題が出たときは、あせらずに先生方の顔を思い出しながら解くことができました。
そして、合格発表。学校から帰ると両親に呼ばれました。結果が届いていました。封筒の中を見ました。合格! やったー!一番に、先生が言ってくださった通り、あきらめずによかったなぁと思いました。先生に報告をしました。「おめでとう。」と言ってくださいました。本当に良かったと思いました。
私は、この受験を通して恥ずかしがらず積極的にいろいろな人に出会うことや、あきらめないことの大切さを学びました。これまで指導してくださった先生方にはとても感謝しています。志望校に入学するのがゴールではなくてスタートだと思い、夢に向かってあきらめず突っ走って行きたいと思います。