同志社中学校
合格-2015年度
一生に一度の中学受験
私の将来の夢は、設計士になって、障害者や高齢者が少しでも楽に暮らせるような家を設計することです。この職業を選んだ理由は、家の中にエレベーターが設置されていることを宣伝するテレビCMを見たことがきっかけでした。
高齢化が進んでいる現在、そのエレベーターで、どれだけのご高齢の方が助けられるでしょうか。また、障害を持った方にも同じことが言えるはずです。だから私は、多くの人を助けられる設計士になりたいです。しかし、私は、この世界にある職業を全て知りつくしているわけではありません。今は、設計士。でも、もっと自分に合った職業もあるかもしれない。そのようなことも考え、自分の可能性を広げられる同志社中学校に入りたいと思いました。
私が成基学園に入塾したのは、小学四年生の春からです。兄も成基学園に通っていたので興味を持ち、入塾することを決めました。塾では、勉強内容が小学校よりレベルが高いので、入塾してすぐは、なかなか追い付くことができず、大変でした。宿題も母に教えてもらいながら、一つひとつ、こなしていきました。
時間がたつのは早く、あっという間に五年生になりました。五年生になると、講習会や〈オープンテスト〉などで苦手な単元が目立つようになりました。でも、心の中で、(まだ大丈夫や。六年生から復習すればいいねん)と、復習を避けて通る自分がいました。
そして六年生。私が六年生になって一番心に残っているのは〈日曜進学教室(日進)〉です。〈日進〉が始まってからの二ヵ月間は、一番上のクラスの四組でした。しかし、成績が下がってきたせいか、三組に落ちてしまいました。(みんなに抜かされてる、志望校ムリかな……)とショックで、第一志望校をあきらめかけていました。(五年生のときにしっかりと復習しとけばよかった)と後悔しました。そんな私に、母はこう言ってくれました。
「あんたは、基本的な知識が必要なんじゃない? だったら四組で難しいことをやるより、三組で基本的なところをおさえといた方がいいやん。」その言葉を聞いて、気持ちを切り替え、勉強の方法を見直すことにしました。それからは、何もかも全部をこなそうとするのではなく、自分に必要なことは何かを考えて勉強するようにしました。そして、基本的なところをおさえることに力を入れていくと、〈日進〉の総合点数が三百点を超え、三組の一位になることができました。
順調、順調と思っていた矢先……。〈チャレンジコース〉になってすぐ、私の成績に大きな波ができました。偏差値の浮き沈みがあまりにも長く続くので、勉強の量や方法を変えてみました。しかし、何も変わりません。そこで、何が原因なんだろう? と疑問に思い、成績が悪い日を振り返ると、毎回、〈日曜練成講座(日練)〉があることに気がつきました。それで原因がはっきりとしました。テスト本番の集中力です。〈日練〉があるときは、朝も早く、体も疲れていて、頭がしっかりと働いていませんでした。そのために実力が発揮できなかったのだと思います。集中力が原因だとわかってからは、毎回のテストや授業も集中するように意識しました。今思うと、入試本番前に気がついてよかったと思いました。
入塾して三年が過ぎ、いよいよ第一志望校である同志社中の入試の日。思ったより緊張はしませんでした。なぜなら、家族、成基学園の先生、松井山手教室の友だち、同じ小学校の友だちの、「がんばれ! !」という応援があったからです。それに、ここで緊張してしまうと集中できなくなって、実力が発揮できないということを知っているからです。わからない問題もあり、不安にもなりましたが、あきらめずに最後まで集中することができました。だから、試験会場を出たときは実力以上の結果が出せたという自信がありました。
そして、一月十九日。朝、翌日に控えた第二志望校に向けての勉強をしていると、母が部屋に入ってきて、「合格してるで! ! よかった! !」と言ってくれました。その声を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になったのと同時に、言葉にならないくらいの喜びがこみ上げて来ました。今までずっとあきらめないで努力し続けたことが、やっと報われたと思いました。支えてくれたみなさんには、感謝しています。
私が受験で感じたこと、二つを後輩へのメッセージにしたいと思います。一つ目は、失敗は成功のもとであること。失敗には原因があり、入試までに原因を改善することで、合格へとつながっていきます。二つ目は、四、五年生で学んだことが六年生に活かされるということ。苦手な単元の復習は早めにがんばってください
私の人生は、これからまだまだ続きます。中学受験を人生の通過点として考え、そこで学んだことをこれからの人生に活かしていきたいです。一番の支えになってくれた家族。おもしろくて、ていねいな授業をしてくださった成基学園の先生。一所懸命に応援してくれたみなさんに、本当に感謝しています。ありがとうございました。