同志社中学校
合格-2022年度
塾講師になって生徒の志を叶えるサポートをし、笑顔にすることです。
僕が入塾した頃は、まだ具体的に将来のことまで考えていませんでした。とにかく多くのことを学び、新しい世界にいってみたいと思っていただけでした。しかし、ここで何人もの先生と出会い、勉強を教えてもらうなかで、合格する秘訣や、時には勉強に全く関係のない楽しい話が、さらにやる気にさせてくれました。そんな先生たちに憧れ、僕もそんな存在になって生徒の志を応援したいと思うようになりました。
合格への心構え
僕が成基学園に入塾したのは、四年生の四月、初めての授業に行った日、知っている人が一人もいなかったので、このまま三年間通うことが少し不安になりました。しかし、初対面でも気軽に話しかけてくれる人が多く、先生ともすぐに仲良くなることができ、塾に通うことが楽しくなりました。
五年生になるとクラス分けがあり、僕は上位のクラスに入ることができました。新しく理科と社会も始まりワクワクしました。先生の授業はとてもおもしろく、成績も順調にアップしていきました。が、しかし、その後六年生になってからは自分でも予想しなかった展開になっていきます。第一回の成基オープンテストでは自己最高得点を出し、〈最難関志望校別特訓〉の受講資格も取れたのに、第二回の成基オープンテストから、なぜか思うように点数が取れなくなっていきました。決して手を抜くことなく、毎日勉強しているのに成績は下がる一方でした。
六月からは〈日曜進学教室(日進)〉が始まりましたが、成績は低迷したまま。これではいけないと夏休みも猛烈に勉強しました。夏休みが明けて成果が出ると思っていましたがそれも叶わず、それどころか、それまで解けていた簡単な問題さえも解法が全然出てこなくなりました。集中力もすぐになくなり、その頃の僕は自分が自分でなくなったような気がして、勉強をしていても不安で仕方がありませんでした。そんな変な様子に気づいた母が声をかけてくれて、僕は自分でも気づいていなかった、胸いっぱいにたまっているどうすることもできない気持ちを全部話しました。母は僕の気持ちを理解してくれて、どうしたら少しでも気持ちが楽になるのか、これからどうしたいかを聞いてくれました。僕は今いる上位クラスから通常クラスに移って、少しペースを落とし、できることからまた進めたいと言いました。クラスを変えることについて、本当は嫌な気持ちもあったけれど、ペースを落とすためには仕方がないことだと思いました。
塾の先生たちはどう思うかな、と少し心配にもなりましたが、次の日先生に思い切ってそのことを伝えると、先生も僕の気持ちを受けとめてくれました。そしてがんばりすぎたみたいだから、とにかくおいしいものでも食べて今日一日はゆっくり休むといいよ、と言ってくれました。そうしてクラスを新たに変え、少しペースダウンをしながら、また一からやり直し始めました。自分の気持ちを話せたこと、そしてそれを理解してもらえたことで、すごく気持ちが楽になりました。追い詰められていたような気持ちもすっかりなくなりました。
それからしばらくして、僕の気持ちはもう大丈夫になっていたので、一段階ギアを上げることにしました。朝六時起床を徹底しました。その頃、朝六時に起きるとまだ窓の外は暗くて夜みたいでした。すぐに計算問題と漢字練習を始めます。しばらくすると毎日必ずカラスの鳴き声が聞こえてきます。何羽かの声が聞こえてきますが、みんな鳴き方が違います。個性派ぞろいです。毎日聞いていると愛着がわいてきました。その声に励まされているようで、毎日カラスの声を聞くのが楽しみになりました。
入試まであと二ヵ月。あとはひたすらできることをやっていくのみです。第一志望校は同志社中学校です。過去問は十三年分を二周し、算数は間違えた問題をまとめ、毎日繰り返し解きます。理科・社会はまだ理解が浅い単元と暗記物を進めますが、どうしても苦手な国語はいい方法が見つかりません。過去問を解くだけでは点は変わりません。そんな僕を見て、母も毎日一緒に過去問を解いてくれました。そして答案用紙を交換し、お互いに採点します。そうして他の人が書いた記述を読むことで、自分の着眼点のズレなどが少しわかるようになっていきました。
入試まであと一ヵ月となった頃、ようやく〈日進〉でV字回復をすることができました。成績が長く低迷しても、「これまでしてきた努力は必ず返ってきてくれる」と信じてきただけにとても嬉しかったです。ギリギリ間に合ったという感じですが、入試一週間前には、早く試験の問題が解きたいと思うようになっていました。
そして合格発表の日。ドキドキしながらパソコンの画面をのぞきこみ、「合格おめでとうございます」の文字を見た瞬間のことは一生忘れないです。家族で声をあげて喜びました。先生もみんな喜んでくれました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
いろいろありましたが、最後に!
入試当日の心構え。入試会場についたら、「この中でオレが一番や!」と思うことです。そうすることで、自分がさらに強気になれるからです。そして、やはり自分を信じること。これが大切だと思います。