京都市立西京高等学校
（エンタープライジング科）
合格-2013年度

最高のライバルと共に!!

私の将来の夢は、世界的に医療に携わる仕事に就くことである。最初はただ医療に携わることであったが、京都市立西京高等学校を志望した中学一年生の頃から「世界的に」が加わった。世界には、まだまだ食糧不足や戦争によって被害を受け、傷を負う人たちがいる。少しでも、そんな人たちの心の支えになりたい。
そのために、世界で最も多くの人が話す英語を身につけるためのＥＥＣやＩＥＣといった独自科目や、他の学校にはない「社会人力」を身につける教育方針に興味を持ち、西京高校を志望校にした。

中学一年から三年の夏まで、部活の都合上、自分のペースで学習できるゴールフリーでお世話になった。ゴールフリーでは、基礎をしっかり叩きこんでもらったおかげで、後々に活きた基礎を作ってもらうことができた。
中学三年の夏、部活をやりきり、自分の現段階での位置を知るため、九月から成基学園に入塾した。それなりについていけるだろうと思っていた自分の甘さに直面した。最初の国語の授業で、某難関私立高校の過去問を「三十五分で解け！」と言われた。今まで過去問を解いたことがなく、高校の名前からも、解けるはずがないと思った。しかし、周りは鉛筆をスラスラと動かす塾生がほとんどで、その姿を見て、「これが中学三年生なのか？」と驚き、自分が合格できるのかと不安になった。そして、三十五分間ほとんど手をつけられなかった解答用紙のみが残った。
Ｓ先生から、「初見やから仕方がない。」と言われ、その言葉を信じ、前向きに毎日コツコツと勉強に励んだ。今では「三十五分で解け！」の言葉の意図がよくわかる。実際、本番では十分程度、時間を余らせることができた。

私がずっと努力を続けることができたのは、たくさんの人の支えがあったからでもあるが、何よりライバルの存在があったからだと思う。
ほぼ同時期に、同じくらいの学力のライバルが私にはいた。彼とは仲が良く、同じ志望校であったため、どんなテストでも負けたくはなかった。だから深夜まで勉強することが増え、ミスが多くなった。そのせいで負け続け、悔しい思いをした。そんなとき、メンターの方々に、「集中して勉強し、十二時までには寝なさい。」と言われ、その通り行動することでミスが減り、またライバルと競い合えるようになった。そして迎えた全十五回の「日曜進学教室（日進）」。毎回終わるごとに点数を互いに言い合った。勝ち続けると余裕からか点数が下がり、ライバルに負けたり、学研教室のベスト五に自分の名前ではなく、ライバルの名前があると、次の「日進」では絶対に負けたくない一心で、それまでの「日進」を何度も復習した。そんな日々を繰り返していると、共通回で数学が十八位になるという快挙を成し遂げることができた。
最後の一、二ヵ月は毎日、授業前後に自習室に通った。そこにはライバルの姿があり、より良い勉強法を教え合ったり、点数を言い合ったりして、切磋琢磨した。

そんな日々を乗り越えて、二月十四日を迎えた。Ｓ先生の激励を受け、各教科の注意事項を確かめ合い、会場に入った。三年間やってきたことを思い出すと自信がみなぎり、緊張せずに取り組むことができた。できないところがあっても、「自分ができないなら、みんなできない」と思い、全力を出し切れた。
合格発表の日、学校の授業がほとんど耳に入らず、発表の時を待った。校長室で適性・推薦合格通知をもらったとき、涙が溢れてきた。自分が努力してきた三年間が無駄ではなかったと実感した。そして、ライバルも合格していた。

今回、私が合格することができたのは、何度も質問する私に嫌な顔一つせず、答えてくださった数学のＹ先生、夜遅くまで補習の授業を設けてくださった英語のＭ先生、辛いとき優しく言葉をかけてくださった国語のＳ先生、ユニークな授業をしてくださった理科のＳ先生、単元ごとに徹底的に教えてくださった社会のＨ先生、いつも励ましてくださったＷ先生のおかげだ。また、ゴールフリーのコーチの方々、家族、友だちにも感謝の気持ちでいっぱいだ。本当にありがとうございました。

私は最高のライバルがいたからこそ、苦しい日々を乗りきることができた。これから受験を迎えるみなさんにも成基学園のメンターの方々を信じ、最高のライバルを見つけてがんばってほしい。
最後に、努力しても点数が伸びなかったとき、いつも心の支えとなった国語のＳ先生の言葉を紹介する。
「平たい道を歩いても、それほどつかれないけれど、坂道を登るときは、どうしてもつかれやすいもの。力が伸びようとしているときは、どうしても苦しみがともなうものである。」