京都市立西京高等学校
(エンタープライジング科)
合格-2019年度
振原 和花さん
- 合格進学校 京都市立西京高等学校(エンタープライジング科)
- 進学校以外の合格校名 大谷高等学校〈バタビアコース マスタークラス〉 京都成章高等学校〈アカデミーコース ASクラス〉
- 所属教室 四条西院教室
自分自身の意志を強く持った学校の教師となり、自らを高められる子どもたちを育てることです。
この志は、自分自身の今までの経験に基づいている。小学校、中学校で担任だった先生や、塾の先生方の力があり、自分から進んで努力し、目標を達成できるようになったと思う。だから、今度は私がそういった立場の人間になり、一人ひとりの良いところを認め、伸ばしていきたいと考えた。高校生活というチャンスを無駄にしないよう、これからも自分をレベルアップさせ続けたい。
たくさんの人の「言葉」に支えられて
私が京都市立 西京高等学校を受検しようと考えたきっかけは、M先生の「西京っぽい」という何気ない一言であった。入塾したのが中学三年生からと他の人より遅く、志望校も考えずに漠然とした状態でこの言葉を聞いた私は、自然と西京高校を意識するようになっていた。
だが、私は〈夏期学習合宿(合宿)〉で受験の厳しさを痛感することになった。特に、中間テストの成績はひどいもので、中でも数学の点がとても低かった。〈合宿〉で中心の単元だった関数の問題を何回も解き直し、解法を身につけた。その結果、最終日テストではクラス内で二位をとることができた。そのときから、苦手意識があった数学も、他の教科にも、前向きに取り組めるようになった。
九月からは〈日曜進学教室(日進)〉がはじまり、周囲も今までより受験を意識しているように見えた。総合成績は悪くなかったのだが、やはり数学の偏差値は五十を超えていないことがほとんどだった。それにも関わらず、私は「次の日曜日までに一応見直しておく」ぐらいの感覚で一週間を過ごしていた。
十一月、受験に対する周囲の姿勢も本格的になってきた頃、もう一度、〈日進〉の復習をしようとはじめから解き直していると、解ける問題が大して増えていないことに気づいた。復習したつもりだったが、次出てきたら解けるような状態には達していなかったのだ。危機感を持ちはじめ、解けなかったものには印をつけ、第一回目から最後まで、止めることなくひたすら繰り返した。また、〈日進〉だけでなく、〈堀川西京嵯峨野特訓〉も同様に復習するようにした。冬休みに入ると、講習会などの講座もあり、やることが多くて大変だったが、解けるようになれば合格できるかもしれないという一心で、復習に打ちこんでいた。最終回の〈日進〉も迫っていたため、今までで一番良い結果を出そうと、十四回目までを三、四周し、答えと解法がすぐに出てくる状態にまでなっていた。そして迎えた最終回では、自信を持ってテストに挑んだ。結果、全ての教科で八十点を超えることができた。数学に対する苦手意識も薄れていった。
前期試験の前日、いつものように塾で自習をしていた。他の人が一人ずつ帰っていく度に、不安な気持ちが増していった。自分のしてきたことが本当に正しかったのか、解けない問題を目の前にして、回答欄に何も書けない状況に陥ってしまうのだろうか、そんな考えが頭に浮かび、涙がこぼれた。そのとき、Y先生とS先生は、「君が一番日進の復習をしているし、誰よりも行きたい気持ちが強いと思う。」と声をかけてくださった。それを聞いて心が軽くなった気がした。
当日の朝は、受検を後押ししてくれたM先生が来てくださった。「和花が一番がんばっていた」という声かけに見送られ、緊張もしていたが、不安な気持ちはなく臨んだ。先生方の授業を思い出しながら問題を解き、何とか自分の力を出し切ることができた。
そして合格発表の日、会場に到着し、落ちつかない気持ちで待っていた。門が開き、しばらく足を踏み出せなかったが、心を決めて掲示板の前まで行き、番号を探した。自分の番号を見つけたときは信じられず、声も出なかった。そしてM先生に、「受かった。」と報告すると同時に泣き出した。今までの努力が報われた嬉しさと、支えてくれた人への感謝の気持ちが溢れ出した。
「合格」という結果を得るまでの道のりには、さまざまなことがあった。嬉しかったことより、壁にぶつかって落胆したことのほうが圧倒的に多かったと思う。ただ、それを乗り越えることができたのは、先生方と両親の支えのおかげである。「生徒ががんばっているのに簡単には帰れない。」と、授業後も丁寧に質問に答えてくださったT先生、「できる」という気持ちの大切さを教えてもらったS先生、入塾したときから、いつも授業時間内で解ききれなかった問題を演習する私と一緒に残ってくださったN先生、不安になったり落ちこんだりしている私に、「大丈夫?」と温かく声をかけてくださるR先生、何回質問をしても対応してくださり、苦手だった数学をここまで伸ばしてくださったW先生。四条西院の先生方は、絶対に見捨てることをせず、私の努力を認めて信じてくださり、目標の実現へと導いてくださった。先生方の支えがなければ、私はこんなにがんばれなかったし、合格もなかったと思う。そして、毎日遅くまで残る私の迎えに来て、時間にあわせて夕食を出し、塾に通わせてくれた両親にも感謝したい。受験当日まで塾に通った日々は大変だったが、自分がここまで努力できるのだということを実感できた。
私は、「合格」は一つの区切りであって、まだ自分の中でのゴールではないと考えている。これからも、たくさんの方々の力によって手にした高校生活を絶対に無駄にせず、一点の悔いもなく過ごしたい。そして、自分の糧となる経験を積もうと思う。