京都市立西京高等学校
(エンタープライジング科)
合格-2021年度
国際的に活躍できる人材になり、世界中の貧困で困っている人たちを助けることです。
世界には、自分たちと同じ年齢であるのに、十分な教育や食事をもらえない子どもがいます。このことを知って、皆が幸せな世界とは程遠いと思い、変えるべきだと考えました。これが僕の志の動機です。また志を果たすために、英語の授業では発音に気をつけて積極的に発表するようにしました。これからは、海外で活動するために他言語、特に英語をマスターしようと思います。さらに良い学びの環境を得るために、国公立大学に進みたいと思います。
皆がいたから勝てた受験
僕が成基に入ったのは、小学五年生のとき、親に勧められてだった。
初めは楽しそうという印象だった。しかし中学受験が近づくに連れて、自分の意識が低かったためか、他の人との間に壁を感じた。結局、中学受験はしなかった。
僕は、そのまま中学生になった。初めの頃は、受験なんてまだまだだと思い、勉強は何となく流されてしていた。そのような勉強にどこか危機感を覚えながらも、変えることはできなかった。しかし、この勉強法にも変化が訪れる。部活に打ち込むがあまりに評定を六も落としてしまったのである。これを機に、勉強に対しての意識が変わった。それまでは、空いた休日があれば遊んだり、一日中ゲームをしたりするということがほとんどだった。だが、それからは空いた休日があれば積極的に塾に自習しに行くようにした。また、自分はゲームやスマホに集中を妨げられることが多かった。だから、なるべく塾にいるようにし、それらの物との間に物理的な距離を取るようにした。このように、とにかく時間を有効に使うようにした。それが功を奏し、評定も以前より三上がり、五教科は二四を安定して取れるようになった。
ついに受験まで半年をきった。学校の行事も徐々に終わっていき、友だちや家族、塾の中で特有の雰囲気が出てきた。自分にとっては辛い雰囲気だった。
〈日曜進学教室(日進)〉が始まった。《ベーシックコース》では、これまでの勉強でもなんとか通用した。しかし、《ウルトラコース》は得意教科ですら平均点以下ということが続いた。僕の頭には、「志望校を変えてしまおう」という考えが何回も浮かんできた。そんなとき、僕を助けてくれたのは学校の担任のT先生だった。何度か行われる進路相談だけに限らず、普段の学校生活の中での軽い相談にものっていただいた。そのおかげで僕はとても元気をもらったり、受験以外のストレスすらも減らしてもらったりと、たくさんの面で助けていただいた。その中でも、一番心に残っているのはこの言葉だ。
「やらない後悔より、やる後悔やろ?」一見、誰でも言えるような言葉だ。だが、他の誰でもない、自分のことをずっと見ていてくれた、自分の努力を一番知っているT先生の言葉だから胸に響いた。こうして、応援してくれているT先生のためにもがんばろうと決心した。また、それからはもう決意が揺らぐことはなかった。
受験が目前まで迫ってきた。〈冬期講習会〉、〈正月特訓〉、〈直前特訓〉、全てを乗り越え、あとはもう自主勉強のみとなった。その数日間は、焦らず少し復習し、気持ちを落ち着けることに集中した。
そして、私立高校の受験。見事全て合格することができた。このことは大きな自信にもつながったと思う。だが、そんな喜びを感じる間もなく、ついに公立前期選抜の日が来た。当日の朝、塾からリモートでの激励をしてもらったため緊張はあまりなかった。恐らく、そのおかげで、良い感触で試験を終えることができた。
期待と恐怖を抱き、迎えた運命の合格発表の日。結果は見事合格だった。この先、忘れることがないであろうほどの喜びが湧き上がってきた。すぐに親しい友だちや家族、そして先生方に合格を伝えた。もちろんT先生にも。
厳しい困難に立ち向かうことは決して容易なことではない。さまざまな挫折を味わい、喜びなどは一切感じられない、そんな状況に陥ることがたくさんあるだろう。そして、そんなときは特に逃げ出したくなるだろう。僕は何度も逃げ出しそうになった。しかし、僕は逃げなかった。なぜなら一人で立ち向かうのではなく、仲間と共に立ち向かったからだ。「受験は団体戦」という言葉があるが、本当にその通りだと思う。これは受験に限らないことだが、厳しい困難に立ち向かって辛いと感じたときには、他の人を頼り、そして自分のためだけではなく、頼ったその人のためにもがんばることが大切だと思う。そうすれば、人は何倍にもがんばれると僕は思う。
最後に、僕を支えてくださった先生方や家族、成基の皆さま、今まで本当にありがとうございました。