京都市立西京高等学校
(エンタープライジング科)
合格-2017年度
貧困で苦しむ世界中の人々の自立に向けての支援を行い、笑顔にすることです。
ニュースで、貧困により世界には自らの力で問題を解決できずに苦しむ人々がいる事を知った。僕の人生を振り返ると、人のために何かをした時に大きな喜びを感じた事があった。そして、「僕は世界中の人々の力になりたい。」という思いが芽生え、この志を持つようになった。志実現に向けて、世界中の人々とコミュニケーションを取るために英語をマスターするだけでなく他国の文化や考え方も学んでいきたい。
合格への強い思い
僕は小学六年生の時にトップ高ジュニアコースに入塾した。その頃はサッカーばかりしていて、学校の成績はほぼオール3だった。先生方が自分の事をほめてくださることが素直にうれしく、勉強に対して意欲的になった。また、志シートを書く事で、受験勉強に入る前に、自分の未来を意識できたのは今になって本当に良かったと感じる。中学に入ると、成績はほぼオール5を取れた。体育大会などの行事にも力を入れた。しかし、まだまだ受験を意識することもなかった。しかし、定期テスト前や部活で疲れていても塾には休まずに通った。
そんな自分が大きく変われたのは〈夏期学習合宿〉だった。早朝六時から深夜十二時まで勉強漬けの四日間だった。部活動を引退した僕は、ようやく受験と本気で向き合おうと決め、「自分史上最大の勉強量」を目標に全力で打ち込んだ。仲間の勉強に対する熱心さに強烈な刺激を受けた。一方で、周りの仲間の優秀さに、今の自分で本当に受験に立ち向かえるのか不安を感じた。
その時期、志望校を京都市立 西京高等学校に決めた。三年間自分らしく通い続けられるか、文武両道かという事を重視して選んだ。海外フィールドワークや西京祭などの行事が充実していることも魅力的だった。
志望校を決めてからは、自分の部屋のドアや壁に、目標を書いた紙、中学校で仲間と全力でやり抜いた体育大会の写真を貼り、モチベーションを高めた。
そして、〈日曜進学教室(日進)〉が始まった。気持ちは受験モードに切り替わっていたが、成績は思うように伸びなかった。毎回自分の成績と向き合う事が辛かった。親や先生に悩みを言い出せず、自分がやっている事に自信をなくして、ふさぎこんでしまう時期があった。自分の思っている事が実践できない。もっと勉強しなければならない。ただ焦り、何をやればいいか分からなくなる事もあった。いろいろな教材やプリントに中途半端に手をつけてしまっていた。分からない問題があると深く考えずに解説を写すだけの事もあった。また、日常生活も適当になった。何からも抜け出せない自分と向き合う事が一番辛かった。
この状況を乗り越えられたのは、「俺は絶対に西京に行く」という強い気持ちだった。先生に分からない事を質問すると丁寧にアドバイスをいただき、心がほっとした。そして、自分を一つ一つ立て直していった。それまでは学校の休み時間まで勉強をしていたが、友だちと過ごす時間に変えた。また、自分の部屋を掃除した。こうすることで気持ちを落ち着かす事ができた。
塾の先生方には大変支えてもらった。数学のK先生には問題への取り組み方まで丁寧にアドバイスをいただき、一問一問を大切に自分で考える事を意識できた。英語のM先生は、どんな時でも「大丈夫、君は力のある人だよ」と言ってくださり、おかげで自分の可能性を信じる事ができた。
〈日進〉の成績は最後まで安定せず焦り、苦しんだ。しかし一喜一憂しない事を心がけ、〈日進〉の復習を一番大切にするようにした。やるべき事を絞った事で、焦りは少なくなった。
本番当日、「これだけやったから絶対大丈夫。」と強い思いで臨んだ。しかし、自分の得点源である英語が思うように解けず、落ちるかもしれないと思った。その時、「お前が取れへんかったらみんな取れへん。次の教科に切り替えろ。」先生の言葉を思い出した。そして、「ここであきらめてたまるか。」とにかく悔いの残らないよう、最後まで全力でやり抜いた。
合格発表。共に支え合ってきた仲間と同じ瞬間に喜び合えた事は、一生忘れられない。
一番感謝したいのは家族だ。どんな時もいつも変わらず、温かく応援してくれて、本当にありがとう。
これからの人生の中で、つらいこと、きついこと、投げ出したくなることは今以上に多い。しかし、どんな困難が来ても乗り越える。絶対に夢をかなえたいから。
後輩のみなさんへ。
何度もくじけたり、成績が伸びなかったりしてもあきらめないでほしい。何度でも立ち上がればいい。僕も何度も何度もくじけたり苦しんだりすることがあった。みなさんの努力は結果につながるはずだ。
もし、受験勉強でしんどくなったら、一度落ち着いて周りを見てほしい。家族、塾の先生、友だち、学校の先生…。支えてくれている人がいっぱいいると思う。焦っている時や不安な時は、自分の事で精一杯になる。僕もそうだった。しかし、支えてくれている人に感謝すること事で、「自分だけががんばっているんじゃない」という事に気づけた。
感謝を忘れずに、自分らしくがんばってください。応援しています。