京都市立西京高等学校
(エンタープライジング科)
合格-2018年度
継岩 可子さん
- 合格進学校 京都市立西京高等学校(エンタープライジング科)
- 進学校以外の合格校名 大谷高等学校〈バタビアコース マスタークラス〉 帝塚山高等学校〈女子英数コース 英数クラス〉
- 所属教室 学研
笑顔があふれる社会をつくるために、放送関係の仕事について、世界中の人々に勇気や感動を与えられる番組を制作することです。
私は人生の中で、周りの人の笑顔で何度も勇気づけられたり、温かい気持ちになったりしました。だから、一人でも多くの人にそう感じてもらいたいのです。そのために、人の立場に立って物事を考えられるようになりたいです。また、外国の方にも笑顔になってもらえるよう、外国の文化を理解し、言語の勉強にはげみます。特に英語に力を入れ、外国の方も笑顔になれる番組をつくりたいです。
自分の弱さに打ち勝つ
私が成基学園に入塾したのは、小学五年生の頃だった。そのときの私は、出された課題だけをこなすというような勉強をしていた。
そんな私は中学生になり、勉強に対する態度ががらりと変わった。私はずっと、社会の特に歴史分野が大の苦手で、反射的に拒否してしまうほどだった。だが、逃げていても仕方ないと腹をくくり、一生懸命勉強した。そのとき初めて、理解しようと思って授業を受けると、こんなにも違うのだと感じた。それからは少しずつ勉強が楽しくなり、特別悪い教科もなかったので、あまり焦ることなく二年生を終えた。その頃に、京都市立西京高等学校に行きたいと思うようになった。しかし、ここから自分の勉強の甘さを実感することになった。
それは、〈夏期学習合宿(合宿)〉でのことである。授業のペースが速く、好きなはずの数学でも、全然時間内に解けなかった。理科では、似た問題を何度も解いたことがあるはずなのに、すぐにペンが止まってしまった。近くの席の人と自己紹介をし合ったとき、心の中では西京高校に行きたいと決まっていたのに、堂々と言えない自分が情けなかった。その〈合宿〉で私は、「何が自分の勉強に足りていなかったか?」がわかった。復習が不十分で、わかった気になっていたことが多々あったのである。これまでは、模試などの結果だけを見て、苦手な教科の復習からは目を背けがちだった。また、復習をしても解答を見てわかった気になっていただけで、本当の復習ができていなかった。だから、〈合宿〉での自習時間は、授業やテストでできなかった問題を、次出たときに絶対解けるよう復習し、わからないところは自分が納得できるまで質問した。それから、質問する内容についても考えるようになった。自分はどこまで理解して、何がわからないのか。そのようにすると、より理解が深まり勉強がはかどった。
そして九月になり、〈日曜進学教室(日進)〉が始まった。〈日進〉は、想像以上の辛さで点数も伸びず、特に数学と理科が全然できなかった。そんなとき、数学のT先生と理科のU先生は、いつも遅い時間まで丁寧に質問に答えてくださり、とてもありがたかった。このまま受験に向けて追い込みをかける時期であるのに、急に十一月になった頃、勉強にスイッチが入りきらなくなってしまった。やっていることはいつもと同じなのに何かが違う。それから上手く切り替えられずに何週間も過ごした。どうがんばれば先が見えてくるのかわからず、モヤモヤしていた。今思うと、出口の見えないトンネルの中でもがき、いらだち、自分からやる気をなくしていただけなのではないかと思う。そんな状況を救ってくれたのが、二年生のときから担任をしていただいているM先生の言葉だった。
「ひとまず最後まで全力でがんばってみ。先生は、継岩さんは西京に行く力があると思う。」
と言ってもらえたことで一気にやる気が戻った。私は変わるきっかけがほしかったのだ。その日から、私はあらゆる娯楽を封印した。意志の弱い私が怠けられない環境をつくり、全力でやりきる決意をした。これがなければ、西京高校に合格していなかったと思う。通塾中の電車では、英単語や公式を頭に叩き込み、自習室を頻繁に利用することで、自分を追い込んだ。〈日進〉で、成績も近かった前の人と、密かに勝負していたことも良い目標となった。
それから、赤本に取り組むようになり、出来の悪さには何度も愕然としたが、確実に進歩していることに喜びを感じていた。
あっという間に入試当日。緊張はなかった。理科の試験前、不安に襲われそうになったが、「日進をもう一度解き直したんだから大丈夫。やれることはやった」と自分に言い聞かせ、ベストを尽くすことができた。
合格発表の日。自分の受験番号を見つけた瞬間、思わず涙がこぼれた。これまでの努力が報われたことが嬉しかった。
この結果は、決して私一人の力ではない。小学生の頃から毎回送り迎えをし、温かく見守ってくれた家族。勉強の楽しさを教えてくれ、何度も質問に答えてくださった先生方。そして、いつも良い刺激を与えてくれた仲間たち。みんなのおかげで塾に行くのが楽しかったし、私もがんばろうと思えた。本当にありがとうございました。
こんな私から後輩に伝えたいことは、まず計画を立てて勉強すること。『学ビーム手帳』などを利用してやることを明確にすると、取り組みやすく達成感もある。
次に、自分に自信をつけること。「これだけがんばったんだ」と思えるぐらい勉強すれば、たとえ苦手な教科であっても落ち着いて試験に挑めると思う。
最後に、学校の勉強をおろそかにしないこと。たかが内申だが、されど内申。
後悔のない受験となりますように。