洛星中学校
合格-2014年度
努力はいつか報われる
一月十九日、志望校の体育館にかかげられた合格者の掲示板を見ると、そこには自分の受験番号があった。そのとき僕には喜びの感情しかなかった。そして、今までの苦労がやっと報われたと思った。本当に今まで苦労したと思う。
僕が成基学園に入塾したのは、四年生のときだった。入塾テストに受かり、ただ「勉強」をするために入った。四年生や五年生のときは、成績は決して悪くはなかった。でもあまり一生懸命勉強をしていなかった。そのためか、五年生の総まとめテストはひどい結果だった。
本当に「中学受験」を意識するようになったのは、六年生のころからだ。志望校を「洛星中学校」に定め、一生懸命勉強しようと決めた。どうして洛星中に決めたのかというと、学校見学会で説明を聞き、自由な校風が自分にはあっていると思い、また、ここでなら一生懸命勉強ができそうな気がしたからだ。それから成績も少しずつ上がり、〈日曜進学教室(日進)〉が始まるころには、〈最難関特訓〉のメンバーにも選ばれた。しかし、〈最難関特訓〉の教材はとてつもなく難しかった。それを解いてしまう人たちを見て、大きな敗北感と、自分の無力さを感じさせられた。また、今までのやり方をすぐに改めることは難しく、成績はよくなったといっても、ライバルに勝てるのかという不安がどんどんひろがっていった。
そして、月日は過ぎ、ついに夏休みがやってきた。本音を言えば、地獄のような夏休みだった。夏休みには三つの思い出がある。まず〈夏期講習会〉。朝から大変でとてもしんどかった。つぎに〈夏期合宿〉。四日間、ずっと勉強。あんなに勉強したのは初めてだったかもしれない。最後に『ラプラス』。あんなに大量の算数の問題。僕は、算数は得意ではなかったので、とても苦労した。だが何度も質問し、何とか終わらせることができた。まさに地獄のようだったが、夏休みで力をつけることができたのも、たしかなことだ。そう思うと、自分にとって価値のある夏休みになったと思う。
そして秋になった。受験まであと数ヵ月。このときの評価は「微妙」だった。やはり本当に合格できるのかどうか、不安があった。〈日進〉もついに〈ウルトラコース〉に入り、最終段階へと進んでいった。さすがに〈ウルトラコース〉は難しく、理科と算数、特に理科はひどかった。だいたい点数は半分ぐらいでいい方だった。しかし、僕はあきらめずにがんばった。先生の話をしっかりと聞き、本気で勉強をした。入試問題もプリントも大量にこなした。そのかいあってか、国語や社会は五十位以内に入れることも多くなり、算数もよくなった。だが理科はあいかわらずだった。けれど、それでもあきらめなかった。何度も質問をした。赤本も緑本も、プリントもやった。その結果、理科の成績は少しずつよくなった。そして、〈日進〉は、全園十一位という良い結果で終わることができた。不安も少しずつ消え、自信につながっていった。準備は万端だった。
しかし、入試本番一週間前、僕は風邪をひいた。おかげで最後の授業にも出られなかった。悔しかった。でも気持ちを切り替え、体を治すようにがんばろうと思った。体は治った。あのとき治らなかったらどうなっていたかを考えると、今でもおそろしくなる。意外と入試本番は落ち着いていた。試験が終わったあとも落ち着いていられた。きっと自信があったからだと思う。
ついに結果発表。その自信は間違っていなかった。僕は合格したのだ。とてもうれしかった。今でも夢ではないかと思うほど信じられなかった。そのときの喜びはとても巨大なもので、今まで感じたことがなかった。努力は裏切らないものだと実感することができた。もう一度。本当にうれしかった。
僕の将来の夢は、建築関係の会社を経営し、住みよく、すばらしい街をつくることだ。そうして、多くの人が喜んでくれればいいなと思う。その夢の実現のための過程を、僕は一つクリアした。中学受験は僕にとって夢への一過程であったとともに、いい体験だったと思う。僕は中学受験で一生懸命やることの大切さと、努力は裏切らないということを知った。この体験をまた他の過程に活かしたいと思う。
最後に、僕をここまで支えてきてくれた家族、僕に勉強を教えてくださった先生方、僕といっしょに勉強してくれた友人、全員に感謝したいと思う。そして、これからもさらに前へと進んでいきたいと思う。
2021年度 - 合格体験記
名前 | タイトル | 所属の教室 |
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間宮 大雅さん | 知求館 |