京都市立堀川高等学校 | 自分の夢を叶えるために【高校受験-合格体験記】|成基学園-受験指導と志共有の学習塾

京都市立堀川高等学校
(探究学科群)
合格-2016年度

自分の夢を叶えるために

二〇一三年一月二十三日。この日は僕が生まれて初めて挫折を経験した日、忘れもしない京都市立 西京高等学校附属中学校の合格発表の日である。
僕が成基学園に入塾したのは、小五の春だった。母から中学受験を勧められ、僕も何となく受験を経験して、進学校といわれる中学校に入学したいと思ったのが理由である。人見知りな性格の僕は友だちも少なく、受験というものを意識しないまま、与えられた勉強をただこなしているだけであった。それなりに人一倍努力はしたものの、結果は不合格。涙が涸れるほど泣いた後、突然必ずリベンジしたいという強い思いが湧き起こった。初めて自分から勉強したいと、心から思った瞬間だった。
中一の頃は、部活中心の生活を送りながらも、苦手教科や不得意な教科を作ってはいけないと思ったので、宿題などの基本的なことをやるようにしていた。これといった得意な教科はなかったものの、それなりに模試などでは好成績をキープしていた。
中二なると、いきなりこれまでの授業とは比べものにならないほど進度が速くなった。ここで周りに後れをとれば、後々必ず後悔すると思い、さらに成績を上げるために本気で勉強に取り組むようになった。それが功を奏したのか、中二の五月のSクラス統一テストでは、全園二位という成績を収めることができた。こうして、僕の本格的な受験勉強は、五教科とも順調なすべり出しから始まった。
しかし、中二の夏以降、数学の成績が急降下し始めた。上位であった成績が、平均点にも及ばないほどにまで下がっていった。初めのうちは、たまたま調子が悪かったのだろうと軽く受け止めていた。けれどもその後、いくら模試やテストを受けても、以前のような好成績を取ることができなくなった。気が付いたときには、「僕は数学が苦手だ」と思い込むまでになってしまった。数学を勉強しなければならないと思いながらも、何をどう勉強すれば良いのか具体的にわからなかった。また、あきらめた方がよいのではないかという思いさえ芽生え始めた。数学という教科から逃げて、他の好きな教科、点数が取れる教科だけを勉強する毎日だった。そんな甘い僕を変えてくれる出来事があった。中二の秋の〈堀川・西京・嵯峨野高校模試〉である。数学が三〇点だったのだ。今まで見たことのない点数に大きな衝撃を受けた。心の底からやばいと思った。そのとき初めて、これまで逃げてきた教科と真剣に向き合おうと決心することができた。
まず、なぜ急に数学の成績が落ちたのかを徹底的に分析し、自分なりに考えてみることにした。結論から言うと、僕の数学の勉強の「やり方」が根本的に間違っていたのが原因であった。それまでは、質よりも量を重視していた。できるだけ多くの問題に当たり、より多くの解法をマスターし、丸暗記することで、数学ができるようになるのだと考えていた。ところが、その「やり方」では十分に深く理解することができない。自分のものとして、その解法を扱うことができない。だから、応用問題などには全く太刀打ちできなくなるのだ。そう気付いてからは、量よりも質を重視して数学の勉強をするようになった。一問一問を大切に扱った。問題を解くのに必要な解法をノートにまとめるなどした。
この「やり方」で数学を勉強するようになると、みるみるうちに成績が上がり出した。やはり点数が上がると嬉しくなり、自信にもつながった。中三の五月のSクラス統一テストでは、数学九十五点、全園二位という結果を残すことができた。その後の〈日曜進学教室〉や入試本番でも、数学を僕の武器として扱うことができた。
これまで数学のことを主に書いてきたが、「苦手科目を、なぜ苦手なのかを自分なりに分析し、それをもとに勉強方法を変える」という流れは、ほかの教科にも全く同じように当てはまると思う。これから受験をする後輩の方々で、もし苦手だと思っている教科があれば、ぜひこれを実践して欲しい。
最後になったが、僕が第一志望校に合格できたのは、多くの先生方や家族のおかげである。苦手だった数学を得意にしてくださった数学科のS先生。点数が伸び悩んだときに、的確なアドバイスをしてくださった英語科のY先生。点数が安定しない僕を最後まで見守り、指導してくださった国語科のS先生。わからない問題を質問に行くと、いつでもわかりやすく解説してくださった理科のU先生。僕が社会を好きになるきっかけをつくってくださった社会科のN先生。〈夏期合宿〉やオプション講座などで勉強面だけでなく、生活面でもお世話になった先生方。僕の進路を最後まで心配してくださった小学部の先生方。そして、成績が良いときも悪いときも、いつも側で温かく見守ってくれた家族。本当にありがとうございました。
僕は、「困っている人を助ける」ことに生きがいを感じている。それを実現するために、英語を使って国際的に活躍できるようになりたい。そのために、高校、大学でこれからも貪欲に学んでいきたい。

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