京都市立堀川高等学校
（探究学科群）
合格-2021年度

「法曹」と呼ばれる職業につき、この社会の理不尽を根絶することです。

私が思うに、理不尽がまかり通る社会って、非効率なんですよね。もちろん初めからそんなことを思って法曹になりたいと思ったわけではありませんが、自分の夢について考えるうちに、そんなふうに思うようになりました。多分、私の原動力はこういう考えにあるんだろうな。そう思います。

学びの旅

私は受験勉強なるものを、かれこれ十年ほどやっています。五歳のころ、小学受験をしたいと突如言い出し、それから今までずっと受験勉強をしています。しかし、十年もやっていながら今回合格するまで、中学受験の前受け校を除いて、合格したことがありませんでした。ですから、中学受験の不合格からお話ししたいと思います。

正直言って、中学受験の不合格は想定外でした。何故こうなったのか、いまだにわかりません。とにかく私の高校受験のスタートは、最悪の気分で切られたのです。まず英語から取り掛かりました。アルファベットすら怪しかったものですから、初期の遅れは否めませんでした。単語は一個覚えるのも一苦労でしたし、あの頃、英語は苦痛でしかありませんでした。次は数学でした。算数時代から苦手教科でしたから。中学校三年間分を駆け足一年で勉強しました。おかげで算数時代の二倍以上の点数を数学は取れるようになったのでした。部活もがっつりやりました。吹奏楽部のクラリネット吹きです。学業との両立は楽ではありませんでしたが、今から思えばやっていてよかったなと思っています。

二年生になったあたりから、私の国語に変化が現れ始めました。一年生のとき、漢文のテストで零点を叩き出して以来、特にこれといったニュースのなかった国語でしたが、スピード面に変化が出始めたのです。六〇分試験の洛南高等学校を三五分で解いています。自慢はさておき、二年生になって先生の雰囲気がかなり変わりました。授業スピードや求められるレベルもかなり上がりましたし、特に英語はついていくのもかなりしんどかったです。幸い、数学の予習が功を奏し、勉強時間はなんとか足りましたが、英語のことはかなり教科自体を恨みました。ところでここまで一度も話題になっていない理科と社会の話をします。この二教科はある種の趣味みたいなところがあって、楽しみながら比較的安定して得点していました。これは小学三年生に理科と社会の授業が始まってからずっとです。最後まで得点源でした。

そして三年生。普通の受験だとここで何かをキッカケにやる気の火がついて云々なのですが、私はとうとう、そういうイベントのないまま受験を迎えてしまいました。結局、さまざまな講座の傍ら、入試問題を解き漁る日々を続けているうちに夏が終わり、部活が終わり、気がついたら紅葉すら散っていました。コロナのせいで部活は大きく制限され、精神的ダメージは相当ありましたが、皮肉にもそれが勉強時間の確保につながってしまい、〈日曜進学教室〉の成績はあまり浮き沈みすることなく、合格ライン以上の成績を維持していました。こんなふうになると、勉強が苦になりません。あれだけ呪った英語も得点源に変わっていました。

そして迎えた当日（初戦は東大寺学園高等学校）。緊張はありませんでした。そして合格発表。掲示板（画面上ですが）に自分の番号があったときは本当に嬉しかったです。何しろ事実上、人生初のことでしたから。あっという間に第一志望校、京都市立堀川高等学校の受験日。安定の緊張なしです。それより、合格発表を待っている間が一番怖かったです。前日なんかは落ちたんじゃないかと騒いでいました。幸い杞憂に終わりました。私の番号はしっかりありました。めでたしめでたし、とはいきません。私には大学受験、そして司法試験（法曹志望）が待っています。私の学びの旅は一生続くのです。とはいえ一旦、おめでとう、オレ。そして先生方、ありがとうございました。

将来の受験生の皆さんにお伝えしたいことは二つ。一つ目。早く始めること。受験は先手必勝です。まだ一年生だからとか言っているうちに、すぐに受験はやってきます。二つ目。受験はあくまで通過点にすぎないこと。受験をゴールにすると、先に繋がりません。それ以前に落ちます。長いスパンで物事を考えることが大事です。この二つを実現する方法はなんでしょう。それは志を立てることです。受験は時としてしんどいです。しかし、どんな苦難があろうともキミのそばに志がある限り、キミがそれを抱き続ける限り、キミは前に進んでいける。志はキミの原動力です。

私は受験とは自分との闘いだと思います。高い志を共に、即ちそれをたてた自分と共に闘うという意味で。