京都市立西京高等学校附属中学校
合格-2013年度
夢への道のり
「カキーン!」もうすぐ小学二年生になるところであったぼくは、毎日テレビでプロ野球の試合を見て、プロ野球選手に憧れるように なりました。そんななか、父に紹介されたのが少年野球。こうしてぼくは、少年野球チームに入団しました。入団してから約一年が経つと、初めて、将来の夢について考える機会がやって来ました。
「将来の夢は何?」と聞かれると、ぼくは、「プロ野球選手。」と即答しました。そして、今も、,「プロ野球選手になって、将来の子どもたちに夢や希望を与える」という夢を持ち続けています。夢を持つことでぼくは、いっそう土、日曜日の練習に力を入れるようになりました。これから、夢に向かって、野球と勉強を両立させた、ぼくの三年間を伝えます。
ぼくが四年生になったとき、六年生の姉が塾に行きたいと言いました。そして、姉と一緒に、ぼくも塾に入ることになりました。初めは宿題が多くて嫌になり、「やめたい。」と思ったこともありました。でも、姉に負けたくないという気持ちで、何とか塾を続けることができました。四年生の冬になると、初めて、「五年生からは、成績でクラスが決まる」ということを知らされました。「他の人たちに負けたくない。」と思い、必死に勉強しました。その中でも、テスト直しは欠かさずに行っていました。おかげで自分の弱点を知り、克服でき、何とか上位クラスに入ることができました。
五年生になり、志望校について真剣に考えるようになりました。選択肢がたくさんあるなか、目についたのは公立中高一貫校である、京都市立 西京高等学校附属中学校と京都府立 洛北高等学校附属中学校でした。理由は、大学進学を目指す学校で、ぼくも大学に行きたかったからでした。そのときは、まだどちらを志望するかは決まりませんでした。とりあえず、「今はこのまま、上位クラスでがんばりたい。」という気持ちでした。その結果、安定した成績のまま一年間を過ごし、五年生が終わりました。
ついに、勝負の六年生がやって来ました。まずは、志望校を確定させました。母は、「好きに決めたら良いよ。」と言ってくれました。その結果、説明会での先輩方の発表や、家から学校までが近いことなどから、ぼくは西京高附中を志望することに決めました。志望校が決まってからも、やはりテスト直しは徹底してやりました。受験までの時間はあっという間に過ぎ、とうとう残り一週間になりました。その頃になると、受験の緊張のせいか、よく体調がくずれました。自分では緊張していないと思っていましたが、心のどこかで緊張していたのでしょうか。
いよいよ受験当日。ぼくは、それほどでもなかったのですが、周りの人たちは何も話さず、緊張しているようでした。検査開始。一問一問確実に解き、一点でも多く取るようにしました。全ての検査が終わり、少し緊張感がほぐれました。次は面接。ぼくの番は最後だったので、「この質問が出たら、どう言おうか。」など、色々考える時間がありました。面接が近づくにつれて、心臓が「ドクドク」と鳴り、いてもたってもいられない状態でした。でも、面接が始まってから終わるまでの時間は一瞬でした。終了と同時に、ぼくは解放感にひたりました。
そして四日後、合格を自分の目で確かめることにしました。会場でぼくの番号を見つけ、怖くて見ていなかった母に、そのことを言うと、母は泣いて喜んでくれました。そのとき初めて、「母は、とてもぼくのことを思ってくれていたんだ。」と思いました。中学受験をすることが決まってから、周りの方々は、いつもぼくを支えてくれました。ぼくを合格させるために何でも考え、教えていただいた成基学園の先生方、勉強を効率良く進めるために手伝ってくれた母、いつも残業をして働いてくれた父、他にもたくさんの方々に支えられて、ここまでやって来ることができました。ありがとうございます。その方々に、「合格」という形で恩返しができたことが、とてもうれしいです。
この志望校合格が、決してゴールではありません。次は、大学受験という大きな課題があります。それを乗り越え、「プロ野球選手になる」という目標があります。そのために、中学では野球部に入ろうと思っています。このまま野球を続けていき、プロ野球選手になり、現役が終わったら、それまでの経験や知識を生かし、監督になりたいです。