京都市立西京高等学校附属中学校
合格-2014年度
夢の実現に向けて
私の将来の夢は、小学五年生のころから変わらず、はっきりと決まっています。それは、患者さんと笑顔で接し、その人の病気の回復を少しでもお手伝いする薬剤師になることです。
四年生のころまで私の夢は、ゆれてばかりで、何かになりたいと思っていても、いつの間にか違うものにあこがれているという感じでした。しかし、あるとき塾から帰ってきて夕ご飯を食べていると、母が、「私、管理薬剤師になった。」とうれしそうに話してくれました。管理薬剤師とは、薬局で一番責任の大きな仕事です。それだけ母は、薬局から信頼されているということです。その日から母は、もっといそがしくなって大変そうでした。それでも、母は患者さんのために一生けん命に働いていました。そんな母を見て、私は、「私も、母のような人になりたい。」と思いました。そのときから、私の夢は薬剤師になることです。しょっちゅう、母に薬のことを教えてもらっています。もっとたくさんの薬のことを学んで、いつか薬局の管理薬剤師になろうと思います。
私が成基学園に入塾したのは、四年生の春のことです。友だちが通っていて、いつも成基でのことを話してくれたので、うらやましくなって、いろんな塾の入塾テストを受けた末、成基に入ることになりました。四年生のころは、単に楽しく授業を受けていただけでしたが、成績はまずまずでした。でも、五年生ではクラス替えがあるので、少しでも上に、と思いがんばると、〈オープンテスト〉で算数の点数が山科教室で初めて一位になりました。そして、五年生の夏に二組から三組へと上がることができました。しかし、六年生の夏、宿題を立て続けに忘れ、〈日曜進学教室(日進)〉の点数がどんどん下がっていきました。そして、三組から二組へと戻ってしまいました。そのときに思い出したのが、私が夢を決めるきっかけになったことでした。「私、管理薬剤師になった。」と言ったときの、母のうれしそうな顔。それを見て、私は母みたいになろうと決めてがんばっていたのに、いつの間にか夢を忘れてなまけていました。そしてクラスも二組に戻ってしまいました。
それから私の頭には、「薬剤師」という言葉がずっとありました。「成績が下がったからといって、第一志望校を簡単にあきらめてしまっていいのか。」という気持ちと、「志望校を変えることで、本当に夢が遠のいてしまうのか。」という疑問がわき、本当に悩みました。そして、母や成基の先生とも相談した結果、「合格することがゴールではなく、それがスタートなんだ。」という思いになり、志望校を変えて夢を叶えることにしました。
〈夏期合宿〉で、私はある女の子に出会いました。Tちゃんという子で、たまたま同じ教室で、同じ学校を志望校としていました。合宿でのクラスはちがったのですが、食事のときにおしゃべりしているうちに、「Tちゃんとなら、がんばれる。」と思いました。そこからずっとTちゃんと勉強していました。そして、第一志望校に一緒に受かることができました。Ⅰ先生が、「中学生のときの友だちは、一生の友だちやで。」と言っておられたので、Tちゃんとは、きっと一生の友だちになれるんじゃないかな、と思います。
私が後輩のみなさんに伝えたいことは、「がんばるとき、絶対に夢や目標を忘れない」 ということです。「自分は何のために勉強しているのだろう。」という中途半端な気持ちでは、なまけてしまいます。もちろん、そうでない人もいますが、私の場合はそうでした。なかなか夢を持つきっかけというのは見つかりません。でもそれは、ほんの小さな言葉や、笑顔などから見つかるものです。また、もう一つ伝えたいのは、「かぜ予防をきちんとする」 ということです。中学受験へのカウントダウンが始まったくらいがちょうどいいと思います。手洗い、うがいを家族で心がけてください。当日にかぜをひかないようにしないといけません。私の体験記が成基に通っている人たちの参考になればと思います。そして私は、これからも夢に向かって努力し続け、絶対に夢を叶えます。