京都市立西京高等学校附属中学校
合格-2015年度
スタートライン
私の将来の夢は、今の人間の暮らしをより豊かに、より楽しくする物をつくる開発者です。私がこの夢をもつようになったのは、五年生の終わり頃です。きっかけは、テレビを見ていたときのことでした。そのとき に、ある会社が楽しそうにいろいろな物を開発しているのを見て、ここの会社でなくてもいいから、人の役に立つ物をつくりたいと思うようになりました。
そんな夢を持ち始めた頃に、友だちから京都市立 西京高等学校附属中学校の話を聞いて、インターネットで調べました。すると、西京高附中が英語とプレゼンテーションに力を入れていると知り、私がこの先、開発した物を世界に進出させるときにその力が必要であると思い、西京高附中に進学したいと、強く、強く思いました。
私が成基学園に入塾したのは、五年生の十二月のことでした。学校の友だちも通っていたので、通ってみようと思いました。私にとっては初めての習い事でドキドキしていましたが、すぐに友だちができて、塾に行くのが楽しみになりました。また授業も楽しくて、集中することができました。さらに、ライバルができて、「絶対に、あの子には負けへん」と思い、ますます勉強に力が入るようになっていきました。その思いから、勉強するのが辛くなっても、続けることができました。
しかし、そのような状態もそう長くは続きませんでした。四、五ヵ月ほどすると、気付けば勉強するのがいやになり、宿題や課題もなかなか、はかどりませんでした。でも、西京高附中のオープンキャンパスや説明会のときに知った魅力を思い出し、「私は、西京高附中に行くんや」とやる気を出すことができました。
そして、私は自分で、一週間の細かな予定を決め、実行するなどの努力をしました。でも、十二月の〈西京高等学校附属中学模試〉ではC判定で、合格できるかどうか、どんどん不安になっていきました。そんな中、成基学園で面談があり、私のやるべきことのリストを渡され、それを机の前に貼りました。私は、そのやるべきことをひたすらやりました。そして、入試一週間前には体調管理に気をつけ、手洗い・うがいを念入りに行い、常にマスクを付けて予防しました。なぜなら、当日に風邪をひいてしまったら、今までの努力が水の泡となってしまうからです。また、夜の九時には寝るようにし、朝の六時には起きるようにしました。学校にも、毎日行くようにしていました。入試前日は、自分で自分を疑うくらいに緊張せず、同じ調子で当日をむかえました。そして、無事に入試を終え、結果のことばかりを考えながら帰りました。
そして、一月二十一日、ついに合格発表の日。西京高附中の校舎へ近づくほど、不安になっていきました。合格者番号が開示された瞬間、不安や緊張は一気に吹き飛び、自分でもなぜかはわかりませんが、無我夢中で、全速力で合格者掲示板へと走って行きました。すぐに、「一六九」という番号が目に入り、自然と、「受かったー!」と、大声で叫んでいました。私がここまでがんばってこられたのは、成基学園の先生方、そして、家族の協力のおかげです。
たくさん、迷惑をかけました。たくさん、心配もかけました。たくさん、苦労もかけました。でも、私は成長することができました。今度は私が力になります。と、この場を借りて、家族に伝えます。
これから受験するみなさん、絶対に、何があっても、あきらめてはいけません。きっとこれから、つらいことがたくさん出てくることでしょう。でも、そこであきらめてしまえば、つかみ取れたはずの「合格」をつかむことができません。努力をすれば、その分、自分の糧となります。私は、この「合格」をゴールだとは思っていません。やっとスタートラインに立つことができたと思っています。今まで本当に、ありがとうございました。