京都府立嵯峨野高等学校
(京都こすもす科)
合格-2017年度
薬剤師になって、薬が嫌いな人や重い病気の人に対し、飲みやすく副作用の少ない薬をつくることで、薬をあまり飲まなくても健康で幸せに暮らせる社会にすることです。
この志にした理由は二つあります。
一つ目は、もともと理科の実験が好きで親に話したら、「薬剤師になったら?」と言われたからです。
二つ目は、私の祖父は病気で多くの薬を飲んでいるのですが、そのときにもっと飲みやすく、量の少ない薬があれば良いのにと思ったからです。
高校では研究の機会がたくさんあるので一つ一つ大切にしていきたいです。
私の三年間
私が成基学園に入ったのは、中学一年生の時です。入塾するきっかけになったのは、小学校のときに受けた全国統一小学生テストです。その頃、地域にあるそろばん教室には行っていましたが、本格的な塾に行くのは初めてだったので、設備が整っていることや充実した授業内容に驚き、ここで勉強したいと、入塾しました。
しかし、塾は憧れだけではやっていけないところだとすぐに感じました。中学一年生の三回目の模試の時です。私はその日体調が悪く、テストの最中も集中力がありませんでした。案の定、その結果は悪く、HクラスからAクラスへ落とされてしまいました。体調管理ができず、成果を出せない自分がとても悔しかったです。Aクラスになった後は、絶対次の模試でHクラスに戻るのだという思いで努力しました。
二年生になり、クラスも戻りました。それからは、成績が落ちず自分は大丈夫だろうという思いがありました。初めて受けた〈堀川・西京・嵯峨野模試〉ではA判定がとれました。ところが、その次の二年生最後の模試ではC判定に下がりました。私はそれでもまだ大丈夫だろうと思っていました。しかし、三年生になり自分のその考えが甘いことを知りました。
三年生の〈春期講習会〉。今までとは異なる先生が担当になりました。そこで、今までの予習方法ではダメだとわかりました。私はそれまでとりあえず問題を解いて、その講を終わらせたら良いと思っていて、わからない語句などがあっても徹底して調べるようなことはしていませんでした。その結果、T先生に「予習がたりひん。問題解くのが予習じゃないねん。」と言われました。そこでようやく予習の仕方を見直しました。
やがて、三年生最大の行事、〈夏期学習合宿(合宿)〉が行われました。席もクラスも全て成績順でした。私は〈Vもし〉ではそこそこの成績がとれていたため一番上の会場の二組でしたが、その中でも実力の差を感じました。私は自分の実力は上のクラスにいけるほどではないと悟り、とんでもないところに来てしまったと思いました。〈合宿〉中、テストが二回ありました。一回目のテスト、成績は悪く、下の組の人たちにも追い越されました。クラス内も席順が変わり、周りとの差が目に見え、とても辛かったです。最終日のテストも思うように点が取れませんでした。しかし、五日間朝も夜も勉強づけで過ごしたことで忍耐力やわからなくてもとりあえずやろう!という精神が身につきました。後々諦めそうになったときに〈合宿〉の時のことを思い出すことで奮起し、もう一度がんばることができました。
それから、あっという間に〈日曜進学教室(日進)〉が始まりました。テストをしてから一週間で復習をし、さらに先生から出されたプリント、通常授業の宿題、次の予習などをこなさなければならず、多忙を極めました。私は一度した問題を復習することが苦手で、面倒臭がって翌週にまわしたり、やらなかったりしていました。そうすると、わからない単元は本当にできません。やがて、できるところしか取れなくなり、得点の浮き沈みが激しくなりました。そして、コースが分かれてから成績が階段を降りるかのように下がっていきました。取ったことのない四十点台になることもありました。そこで、ようやく復習をし始めました。ずいぶん遅めの改善です。それでもできる限りのことはやろうと受験に向けてがんばりました。具体的には、ワークの解きなおしや〈日進〉の苦手な教科の解きなおしです。すると、少しずつ解けるようになるのが自分でもわかりました。コツがつかめ、その後行われた、〈正月特訓〉や〈入試直前特訓〉でも同じようにしました。
私が受験で学んだことは二つあります。
一つ目は、努力をし続けることです。少しでも手を抜くと、必ず自分に返ってきます。だから、いつも全力で取り組む姿勢が重要です。
二つ目は、諦めないことです。自分の成績が悪くても落ちこまないこと、次に向けて自分に何ができるのかを考えることが大切です。解けない問題があっても、諦めずにやっていたら解けるようになります。
私は、高校に合格することで将来、薬剤師になるという夢への一歩が踏み出せたと思います。これからもたくさんの困難にぶつかると思いますが、努力して、乗り越えていこうと思います。
みなさんも決して諦めずに、強い思いを持ち自分のペースで自分なりにがんばってみてください。きっとなんとかなると思います。