京都府立嵯峨野高等学校
(京都こすもす科)
合格-2019年度
災害時に人々を助ける救助ロボットをつくるエンジニアになることです。
僕は東日本大震災をきっかけに、この志を持つようになりました。東日本大震災では、多くの人々が亡くなりました。僕はニュースで、その中には助けることができた人々もいたということを知りました。僕はそのことを知り、「そのような人々を一人でも多く救いたい」と思いました。この志を実現させるため、大学ではロボット工学とプログラミングを学ぼうと思っています。
合格へのひと工夫
僕は母の勧めと友達の誘いもあって、成基学園のTOP高Jr.(現在の高校受験コース)に入塾しました。入塾時は生徒みんなが志高く、集中して授業を受けており、驚いたことを今でも鮮明に覚えています。一方で、自分自身はまだ高校受験は先の話だと思い、具体的な目標も持たず、ただただ楽しく勉強をしていました。
中学二年生の夏に、最初の転機がありました。母の勧めで一度学校紹介に行き、話を聞きました。話を聞いてみると京都府立嵯峨野高等学校では特に理科と数学に力を入れており、フィールドワークやグループ活動など、能動的な学習活動を積極的に行われていることを知りました。それは、僕がまさに高校に行ってからやりたいことそのものでした。そこで、僕は第一志望校を嵯峨野高校に決めました。
中学三年生になり、いよいよ受験勉強を始める頃になりました。しかし、嵯峨野高校という第一志望校を決めたにもかかわらず、小学六年生の頃と変わらず、よく考えずにただただ楽しく勉強をしていました。ここで二度目の転機が訪れます。五月頃にある三者懇談です。そこで僕は担任のK先生から、「このまま本気で勉強しないのであれば、嵯峨野高校に合格するどころか、嵯峨野高校を受検する資格すらない。」と言われてしまいました。このとき、自分の中で勉強に対する意識が大きく変わりました。今思うと、この三者懇談がなければ、僕は本当に嵯峨野高校を受検しなかったかもしれません。
それから一ヵ月して僕は、勉強を本気でするようになっていました。しかし、ときには勉強をしたくない、そんな日もありました。そんなときのために、僕はある努力をしました。それは常に自分にとってのライバルをつくり、その人と共に切磋琢磨するということです。塾で授業を受けているときであればクラスの生徒全員か、家で勉強するときは同じレベルの学校を受験する人のことを考えました。クラスの生徒全員がライバル、同じレベルの人をライバル、とすることで自分も負けられないという気持ちになり、積極的に家庭でも勉強をするようになりました。
そして、僕が三者懇談が終わった後から第一志望校に合格するため、一番努力したことがあります。それは、とにかく毎日継続して勉強することです。なぜなら、毎日勉強していないと前日に憶えたことを忘れてしまうことが多いからです。今までの勉強を無駄にしないためにも、日々の学習を大切にしました。もう一つの理由としては、勉強であっても塵も積もれば山となるからです。一日一日の勉強が少なかったとしても、いずれは大きな結果に結びついてくると信じて毎日、続けました。一日の勉強時間はさほど長くはありませんでしたが毎日、自分の体力と相談しながら、できるだけ長い時間勉強するようにしていました。
毎日の勉強に慣れてきた八月頃。〈夏期学習合宿(合宿)〉に行くことになりました。そこで多くの生徒が、一分一秒たりとも時間を無駄にせず勉強をしているのを見ました。そこで僕は、これまでいろいろ工夫をしてきましたが、今のままであっても、まだまだ勉強と完全に向き合いきれていないと感じました。なので、〈合宿〉が終わってから僕はこれまでしてきた工夫に加え、すきま時間の活用や毎日の復習をすることにしました。この〈合宿〉は、僕が今一度勉強に対する姿勢を直すいいきっかけになったと思います。
しかし、それだけ工夫してもうまくいかないこともありました。九月から始まった〈日曜進学教室(日進)〉では、思うように点がとれず精神的にもつらいときがありました。そこで僕は、むやみやたらに〈日進〉の復習をするのではなく、重点をしぼって効率的に勉強をするようにしました。成基学園ではこのように、自分から勉強方法を見つけ、主体的に学ぶということも学びました。
受検の当日には、前にも私立を受けていたのですが、第一志望校ということもあり、格別の緊張感がありました。しかし、これまでしてきたことや先生や家族からの言葉を思い出し、勇気を持って受験校へ向かうことができました。試験が終わったときには、自分の実力をすべて出し切りやりきったという気持ちになりました。
合格発表の瞬間、自分の番号を見たときには、これまでつらかったことやがんばってやってきたこと、先生、家族の顔が走馬灯のように浮かんできました。僕はそのとき早く、今まで支えてきてくれた家族に感謝の気持ちを伝えたいと思いました。父が成基学園に通わせてくれたり、母が朝早くから弁当を作ってくれたり、姉が毎日元気づけてくれたことによって僕は合格できたと思います。
これから受験をする中学生の中には、不安でいっぱいだという人も多いと思いますが、努力は必ず実ると思うので、つらいときがあっても自分のしていることを信じ、継続しつづけてください。