滋賀県立膳所高等学校(普通科)
合格-2013年度
一番を目指して
「自分が一番になる」
それが私の目標であり、夢であった。負けず嫌いな自分にとって、「人に負ける」ということほど嫌なことはなかった。 一番になるためには努力を惜しまない、ということを常に心掛けていた。
そんな私の、勉強という闘いの幕開けは二年前に遡(さかのぼ)る。
二年前、私は成基学園に入塾した。しかし、他の塾生より一ヵ月ほど遅く入っただけなのに、大きな差をつけられていたのだ。負けず嫌いな自分にとっては居心地が悪く、苦痛な毎日だった。しかし、担任の先生の丁寧なフォローや人の二倍三倍の努力により、順調に成績を伸ばすことができた。そして、二回目に模試を受ける頃には最下位から、三位へと大きな成長を遂げていた。
だが、部活と勉強の両立という壁が立ちはだかった。どちらも中途半端にしたくはなかったが、どうしても勉強が後回しになり、だんだんとおろそかになるようになってしまった。そうなると、より一層勉強に対するやる気がなくなり、さらに成績が伸びなくなるという悪循環に陥ってしまった。そして、この悪循環によって何人にも抜かされ、五位にまで落ちてしまった。このまま、ずるずると入試に突入するのではないかとさえ思うほどであった。
しかし、そんな不安とは裏腹に、部活が終わるに伴って気持ちを一新し、勉強に精を出すことができるようになった。私は、このときの切り替えがあったからこそ、今の自分があるのだと思う。
そして、夏休みに入り私は、「夏休み明けの模試で一位になる」
という目標を掲げた。そして、それに向け朝から晩まで勉強をした。今まで受けっぱなしだった講習会の授業は、ひとつひとつ丁寧に復習するようにした。すると、今までの二倍三倍に理解が深まり、より勉強が楽しくなり、ますます勉強に拍車がかかった。そして、その躍進にさらに拍車のかかるプログラムが始まろうとしていた。
「やっと終わった……。」
それが終わったとき、思わずこの言葉が口から漏れた。そして、この五日間でこれだけ成長できたのかと、身をもって実感できたのであった。
そのプログラムとは、四泊五日の能登島での「夏期合宿」のことだ。そのとき初めて出会う人たちと、一日十三時間以上も勉強するという過酷なものだった。そして、ここでも悔しい思いをするのだった。
私は一組から六組まであるうち、六番目の六組だった。そして、その中で出会うほとんどの人は自分より賢いとわかったとき、本当に悔しかった。絶対に勝ってやる、その強い気持ちを五日間の成果とともに、守山に持って帰ってきたのであった。
その後の夏休みは、とてもがんばることができた。そのかいあって、夏休み明けの模試では、数点差の二位にまで順位を上げることに成功したのだ。
そして、長かった夏休みも明け、いよいよ実践的で入試さながらのテストが受けられる「日曜進学教室」が始まった。最初はあまりの難しさに翻弄(ほんろう)され、なかなか順位が上がらなかったが、回を重ねるごとに慣れていき、最初は二百位以下だった順位が、五回目には五十位以内にまで上がった。ここでも復習を繰り返すことで、成長を遂げられたのだった。
そして、六回目からはクラスが二つに分かれた。私は、その中でも難しい方の「ウルトラコース」に入った。「ウルトラ」というだけあって、難しさは今までのものとは比べものにならなかった。そのときも復習を欠かさずやった。百点満点中、九点というありえない点数すら取ったこともあったが、決してあきらめなかった。
十一月の模試が返却され、一位のところに輝く自分の名前を見て声が出なかった。やっと一位が取れ、本当にうれしかった。
その後もさらに努力を重ね、入試当日を迎えた。それほど緊張することもなく、自分の力を出し切れたように思えた。そして、その結果は全て合格だった。本当に嬉しかった。思わず、
「よかった……。」
と口から漏れただけで、それ以上言葉は出なかった。今までがんばってきてよかったと思った。
今回の滋賀県立 膳所高等学校の特色選抜での合格と、洛南高等学校 海パラダイムαプログラム併願合格は、教室内で一位の結果であった。目標を達成できたことは、自分でも満足のいくものだった。
しかし、高校合格がゴールでないことは言うまでもない。やっとスタート地点に立てたのだ。今まで通りの努力、またそれ以上の努力を積み重ねて、新たなる一位を勝ち取りたい。
2022年度 - 合格体験記
名前 | タイトル | 所属の教室 |
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髙井 佳音さん | 守山教室 |