滋賀県立膳所高等学校(普通科) | 夢への一歩【高校受験-合格体験記】|成基学園-受験指導と志共有の学習塾

滋賀県立膳所高等学校(普通科)
合格-2015年度

M・Oさん

夢への一歩

「心と身体を救える獣医になること」。これが私の夢です。もともと私は動物が好きだったので、獣医という仕事には興味を持っていました。そして、中学二年生の夏に職場体験で、ある動物病院を訪れました。重い病気にかかってしまった犬 や、寿命がわずかな猫などを見るたびに、胸がしめつけられるような気持ちになりました。そして、「私も獣医になって、一つでも多くの動物の命を救いたい。」と心から思うようになりました。

私の二つ上の姉は、滋賀県立 膳所高等学校に通っていて、毎日のように膳所高校についての話を聞いていました。そこで、膳所高校が、「スーパーサイエンスハイスクール指定校」であることを知りました。滋賀医科大学や京都大学と連携して、生物化学や医療について学ぶことができるのです。
私は、「この高校に行けば、私の夢に一歩近づける!」と思ったので、膳所高校へ進学することを決意しました。しかし、一つ大きな問題がありました。それは、私の成績では膳所高校への進学は厳しいということです。私は、その原因が何なのか分かっていました。私は、国語と数学が全くできないにもかかわらず、「仕方ない」と言って、今までずっと避け続けてきたのです。

中学三年生の初めの〈Vもし〉で、今までとったことのないような点数が私の手元に届きました。理科と社会と英語の点数は良かったのですが、やはり数学と国語が足を引っ張っていたようです。さすがに、あせりを覚えた私は、わからない問題を理解できるまで先生に教えてもらったり、毎日欠かさず、何度も何度も復習したりしました。その結果、夏頃に数学の偏差値がグーンッと上がり、いつしか数学が一番の得意科目となっていました。数学が克服できたおかげで、〈夏期合宿(合宿)〉では「御所西京都平安ホテル」会場の二組に入ることができました。予想外の出来事だったので、嬉しくて家族に自慢してしまいました。

しかし、〈合宿〉は想像以上に過酷なものでした。周りのみんなは賢くて、自分だけが劣っているように見えてしまうのです。毎日あせりと不安だけがつのり、時々心が折れそうになることもありました。だけど、〈合宿〉で出会った友だちのがんばる姿や、先生の「がんばれ!」という一言に大変励まされました。おかげで、私は五日間あきらめずに、がんばることができました。

九月に入ると、〈日曜進学教室(日進)〉が始まりました。私は、〈チャレンジコース〉と〈ウルトラコース〉でとても悩みました。確かに今の私なら、〈チャレンジコース〉に行けば良い成績を残すことができるかもしれません。しかし、優越感に浸ってしまう自分を想像することは、〈ウルトラコース〉で悪い成績をとることよりも恐ろしく感じました。
そして、私は少しでも自分を追い詰めるために〈ウルトラコース〉を選択しました。ハイレベルなコースだから、多少点数が悪くても大丈夫だろうと思っていたものの、自分の点数を見たときは、あまりの悪さに言葉が出ませんでした。しかし、私には「あきらめる」という選択肢はありませんでした。なぜなら、必ず膳所高校に合格したいという気持ちがあったからです。

私は、復習に力を入れました。わからなかった問題をノートに写し、その問題の解説や解答を自分なりに工夫して書いていく、復習ノートというものを作るなどしました。そして、毎朝いつもより二時間早く起きて、苦手科目である国語の復習をしていました。〈日進〉が終わる頃には、全教科安定した成績まで持ち上げることができたため、入試に対する不安も消え、自信をつけることができました。

入試当日。会場には、先生方が応援に駆けつけてきてくださいました。先生を見た瞬間ホッとして、思わず涙が出てしまいました。テストの傾向の変化に動揺してしまったせいか、あんなにがんばった数学と国語の手応えを感じることができませんでした。

発表当日。母とMと一緒に合格発表を見にいきました。不安と緊張のあまり足が震えてしまい、ずっと母の腕にしがみついていました。自分の番号を見つけたとき、
「あ、あった!」
と叫んでしまいました。一気に体中の緊張がほどけ、号泣しました。双子で一緒に合格できたことが一番の喜びでした。

「無事、第一志望校に合格。」
私の夢へ、一歩踏み出せたような気がします。

最後になりましたが、六年間、成基の先生方には大変お世話になりました。
私は、成基学園の生徒であったことを誇りに思います。

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