滋賀県立膳所高等学校(普通科) | 時間との闘い【高校受験-合格体験記】|成基学園-受験指導と志共有の学習塾

滋賀県立膳所高等学校(普通科)
合格-2016年度

C・Aさん

時間との闘い

二月十二日。特色選抜の合格発表の後の、塾の明るい雰囲気が私のやる気に火をつけました。
草津教室のSクラスから六人が滋賀県立 膳所高等学校を受験し、四人が合格しました。四人を祝福する気持ちと共に、一般選抜に対する不安が募っていきました。特色選抜は厳しいと聞いてはいたものの、想像以上にショックは大きく、志望校を変更した方が良いのではないか、という思いが一瞬頭をよぎりました。しかし、一月の末まで迷って決断した志望校。まだチャンスがあるのに、もう逃げてしまうのかと自分の心を奮い立たせ、最後まであきらめないと心に決めました。
私は、小学五年生のときに勉強の必要性を認識し、慣れない塾という環境の下、勉強を始めました。小学生の頃は、先生方の熱心な指導のおかげで成績が上向きになり、さほど苦労することもなく勉強していました。
そんな私に転機が訪れるのは、中学入学後です。私は親や塾の先生方の反対を押し切り、吹奏楽部に入部しました。そのとき、勉強も部活も手を抜かないと決意しました。状況が一変したのは五月です。二回のテストの結果、私は塾でSクラスに入れることになりました。
Sクラスに入って私を待ち受けていたものは、時間との闘い以外の何物でもありませんでした。長い時間が部活で占領されていく中で、どうすれば効率よく勉強できるかを考えることは、三年間を通して、私の課題であり続けました。
最初の頃は、速い授業や大量の宿題についていくだけで必死でしたが、少しずつ復習にも手が回るようになりました。しかし、それでも私の勉強時間が周りの友だちに比べて、不足していることは誰の目にも明らかでした。
さらに、三年生の〈夏期合宿〉では、奈良会場の一組に入れることが決まっていたにも関わらず、部活のコンクールと重なってしまい、参加することはできませんでした。このままでは受からない。危機感を覚えた私は、夏休みの時間を取り戻せるくらい勉強してやるんだと心に決めました。
〈日曜進学教室(日進)〉の復習を中心に、新しいものには手をつけず、塾でもらったさまざまなプリントを何度も解きました。理解できるまで何度も繰り返し解いたことで、解ける問題の幅は格段に広がったと感じました。
三月九日、一般選抜の日。三年間お世話になった先生方と話すと、試験に対する緊張はどこかへ吹き飛んでしまったかのように心が軽くなりました。しかし、試験では苦手科目である理科で大きくつまずき、解答欄を三つもあけてしまいました。もうだめだ、とあきらめかけました。しかし、最後の科目であり、私が最も得意とする英語で、理科の空欄を取り戻せるくらいの点数を取ろうと気持ちを切り換えました。
入試の日から発表までの七日間は、あっという間に過ぎましたが、理科のあの三つの解答欄のことは片時も頭から離れることはなく、ずっと不安でした。
そんな不安を抱えたまま迎えた、結果発表の日。私は結果を見るのが恐く、十分ほど遅く行くことにしました。自分の番号がないかも知れない、などと考えているうちに掲示板の前につきました。合格。そのことがわかったとき、今までに感じたことのない喜びを覚え、今までの紆余曲折は、この日のためにあったのだと思いました。
今回の受験は、私の夢を叶えるための通過点であり、大きな一歩です。そんな私の夢とは、商社に入社し、日本と他の国々をつなぐ架け橋になることです。仕事を通じてさまざまな国の人々と関わっていきたい、幼い頃から習ってきた英語を活かせる職業につきたいという思いがありました。
高校では、文武両道、導義力行の自由な校風の下でさまざまなことに積極的に参加し、少しでも自分の夢へと近づいて行きたいと思っています。
私が受験を通して最も強く感じたことは、時間はつくるものだということです。部活動が忙しいことは、成績が振るわないことの言い訳にはなりません。自分なりに、こつこつと努力することで、部活動の忙しさはある程度カバーすることができます。ほんの少しの余った時間を勉強にあて、それを積み重ねていくと、いつかは大きな力となり、受験のときに自分の味方になります。
最後に、今までずっと支えてきてくれた両親、三年間一緒に勉強してきた友だち、そして、五年間お世話になった先生方、今まで支えてくださった全ての人に感謝を伝えたいと思います。
本当に、ありがとうございました。

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