京都府立洛北高等学校附属中学校
合格-2015年度
「合格」のその先に
僕の夢は、たくさんの人を笑顔にできるパイロットになることです。
なぜなら、人が笑顔になると、自分もうれしくなるからです。また、たくさんの人の夢を乗せて空を飛ぶことは、とてもか っこいいと思うからです。人を笑顔にするには、自分も笑顔でいることが大切だと思います。だから、ぼくは笑顔であいさつをすることを心がけています。
京都府立 洛北高等学校附属中学校には兄が通っていて、興味がありました。五年生のとき説明会に行ってみると、あいさつや笑顔を大切にしているということを知り、ぼくにぴったりだと思いました。また、洛北サイエンスというものがあり、この学校なら、たくさんの経験を通して自分を高めることができ、夢にも近づくことができると思いました。
六年生の春、まだ受験をする覚悟もできていない生半可な気持ちで、ぼくは、成基学園に入塾しました。そのとき、ぼくはこれから友だちがたくさんでき、楽しい塾生活が送れるのだと思っていました。勉強も特に苦労したことがなかったので、少しは自信がありました。確かに初めての授業では、すぐに友だちもでき、先生方の話はおもしろかったです。
しかし、そんなぼくの余裕をうち壊す出来事がありました。初めて受けた国語のショートテストです。「始め」の合図で問題を解き始めましたが、思うように解くことができず、空白を残したまま終わってしまいました。結果は思った通り、半分もいかない点数でした。五年生からずっとがんばってきた人たちとは比べものにならない点数だったので、自分の実力のなさと、周りの人のすごさを知りました。それからぼくは必死でがんばり、夏休みが終わる頃には、苦手科目はほとんどないようになっていました。
受験勉強中、さまざまな誘惑がありました。ぼくが勉強をしている隣の部屋で姉や兄がテレビを見ていたり、外から友だちの楽しそうな声が聞こえてきたりして、ぼくもいっしょに遊びそうになったことが何度もありました。でも、今ここで遊んでしまえば、「合格」という喜びがなくなってしまうと考えることで、何とか勉強を続けることができました。
冬休みが終わり、入試の日が目の前に迫ってきたころ、ぼくは合格できるかどうか不安で、勉強がはかどっていませんでした。そんなぼくに両親は、「今まで一生懸命がんばってきたんだから、きっとSに合った学校に行かせてもらえるはずだよ。」と言ってくれました。その言葉でぼくの不安はなくなり、あともう少しの期間がんばろうと思うことができました。
そして迎えた入試当日、朝起きると六時ごろで、母以外だれも起きていませんでしたが、机の上にカイロが置いてありました。そこには、兄からのメッセージが書かれていました。「今までやってきたこと、自分を信じろ。落ち着いて。あきらめずに最後までがんばれよ。」と書いてありました。ぼくが家を出るときには、姉が起きてきて、「ファイト!」と言ってくれました。入試会場に行くと、担任のY先生からも応援の言葉をもらいました。家族や先生の応援の言葉のおかげで、ぼくは自分の実力を十分に発揮することができました。
合格発表の日、両親といっしょに発表を見に行きました。幕が開いて自分の番号を見つけたときは、夢を見ているようにうれしかったです。今でも自分が合格したことを信じられないくらいです。
ぼくの「合格」には、もちろん自分の努力もありますが、たくさんのことをわかりやすく教えてくれた先生方、そしてなにより、ぼくが受験を決めたその日から、応援し続けてくれた家族の存在が不可欠だったと思います。ぼくは、この受験を通して、あきらめないことの大切さと、両親、いつもけんかばかりする姉や兄のあたたかみを知ることができました。
ぼくは、吉田松陰の言った「夢なきものに成功なし」という言葉が好きです。これから受験をするみなさん。夢を持ち、その夢に向かって日々努力を積み重ねていってください。ときには失敗することもあると思いますが、その失敗も夢を叶えるために必要なものだと思い、あきらめずにがんばってください。 ぼくもこの「合格」を「ゴール」ではなく「スタート」だと考え、これからも夢に向かって、がんばっていきたいと思います。
2023年度 - 合格体験記
名前 | タイトル | 所属の教室 |
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岡村 水葵さん | 知求館 |