滋賀県立
守山高等学校（普通科）
合格-2013年度

苦労と感謝と勝負の一年

中学三年生になった私は、辛く長い一年になると覚悟をしていました。
小学生の頃から、嫌なことに対して逃げがちだった私は、受験勉強がうまくいくのかどうか心配でした。そんな中で、受験 生としてスタートしました。

春から夏にかけては、成績やテストの点数も良く、正直私は、うかれていました。そんな私が初めての挫折を味わったのは､八月中旬に参加した、「夏期合宿」でした。
私は、辛い合宿になるだろうなと思うのと同時に、ガチガチになることなく、リラックスしてがんばろうと思っていました。しかし、その合宿では、私の予想をはるかに超える辛さが待っていました。解けない問題がたくさんあり、これはどうやって解くのかと、焦りました。先生に答えを言ってくださいと言われても、ほとんど、「わかりません。」と答えるしかありませんでした。
その時点で、私の自信が一気に失われました。「夏期合宿」の辛さを知ると同時に、受験生として、大きな壁にぶち当たったような気がしました。
五日間行われた合宿で、辛さを感じなかった場面は一度もなく、どうにもならない気持ちになったまま、合宿は終了しました。でも、その合宿に対する悔しさがきっかけで、本気で勉強するようになりました。

二学期に入って、調子がだんだん良くなり、自信もつき始めました。大きな壁を一つ越えたと思っていたら、すぐに別の壁にぶち当たりました。国語に対する苦手意識が浮き彫りになったのです。
私は、文章を書くことも、読むことも好きではありませんでした。力が一番伸びにくい国語は、解くのが辛かったです。そこでいろいろな先生に相談し、考え方を変えてみました。それは、力を伸ばす、伸ばさないということにこだわらず、とにかく文章をたくさん書いたり、読んだりしようということです。私はこの考え方を忘れずにがんばろうと心に決めました。
それからは、自習時間の半分を国語に費やしました。嫌というほど文章を読みました。手が痛くなるほど文章を書きました。全ては第一志望校に合格するために……。

年が明け、三学期が始まった頃は、不安が募るばかりでした。落ちたらどうしようとか、自分は本番で実力を出せるのかとか、そんなことばかり思っていました。その不安を、かき消してくれるのは勉強でした。
勉強をすることは嫌でしたが、それでも勉強をすること以外に方法はありませんでした。なぜなら、学力を伸ばすためには勉強をするしかないからです。

そして、特色選抜入試当日。校門の前で、先生方にエールを送ってもらい、入試会場に入りました。実力はしっかりと出せました。しかし、手応えは全くありませんでした。自宅へ帰り、特色選抜入試のことを振り返ることもなく、ただひたすら勉強していました。
一週間後、学校の担任の先生から合格と言われたときは、一瞬耳を疑いました。
すぐに、塾の先生や親に感謝の言葉を伝えに行きました。そのときはとてもうれしかったけれど、それ以上に周りの人々への感謝の気持ちでいっぱいでした。

このように、受験勉強は楽しくないことばかりです。私は周りの人々がついていてくれたおかげで、滋賀県立 守山高等学校に特色選抜で合格することができました。
しかし、守山高校への合格が私のゴールではありません。私は将来、誰かの役に立ったり、誰かを救ったりできるような人間になりたいです。中学校で社会の時間に難民や紛争についてのビデオを見たことがきっかけです。人を救うためには、学ぶべきことを学ばなければなりません。だから私は、高校に受かったことに満足せず、努力をし続けたいです。

もうすぐ受験生になる新中三生のみなさん、これから向かう道はとても険しいです。しかし、大丈夫です。なぜなら、みなさんには、その道を共に歩んでいける仲間がいるからです。
勉強するのが辛い、志望校に受かるかどうか不安。そんなことは誰しもが思うことです。大事なのは、そんな気持ちをどう打破していくのかということです。
私は、気持ちが何度も沈みました。でもそれ以上に、大丈夫だと自分に言い聞かせ、ずっと耐えてきました。
受験勉強だからといって、必死になりすぎて、周りが見えなくなるのはいけません。余裕を持って勉強してほしいと思います。第一志望校に合格するための勉強だとあまり固く考えずに、今できない問題をできるようにするための勉強だと思ってください。気が楽になると思います。

最後に、この一年間私を支えてくれた先生方や両親、友だちに感謝の言葉を、もう一度伝えさせてください。
みなさん、ありがとうございました。