滋賀県立
守山高等学校（普通科）
合格-2015年度

一人だけじゃない

私の将来の夢は、英語を生かせる仕事に就くことです。
きっかけは、同い年の友だちが、オーストラリアでホームステイしたことを私に話してくれたことです。そのときに、外国に興味を持ち、もっといろんな国のことを知ってみたいと思いました。

小学五年生のとき、友だちのすすめで成基学園に入塾しました。滋賀県立 守山中学校の入試に合格するため、苦手だった算数や面接の練習もがんばりましたが、結果は不合格。そのときは、悔しいという思いはあまりなく、
「十分がんばったんだから、いいや。まだ高校受験がある」
と、受験に対して軽く考えていました。

しかし、中学三年生になり、やっと、
「そんな気持ちでいたら絶対ダメだ！」
と、気づき始めました。
そう気づかせてくれたのは、Ｔ先生でした。授業中にＴ先生が、昔教えられた生徒さんについて話してくれたことがありました。先生は、
「全員、第一志望校に合格させたかった。」
と涙を流しながら力強く言われました。そのときに改めて気づかされました。「受験」というものは、自分一人だけでするものではなく、たくさんの人と関わって、支え合いながらがんばるものなのだ、と。入試を受けるのは自分一人だけど、それまでに一緒にがんばり、結果を見ては、また一緒に喜んだり、泣いたりするものなのだと、先生の話を聞いて、そう思うようになりました。だから、自分のためだけでなく、みんなのためにも、
「絶対合格してみせる！」
と、受験に対する気持ちが強くなりました。

それから、やる気は出たものの、夏の〈滋賀Ｖもし〉で、総合点数はよかったけれど社会が悪かったことに落ち込みました。五教科の中でも特に社会が苦手で、暗記を後回しにしてしまい、結局はいつも社会が足を引っぱっていました。
九月に入ると〈日曜進学教室〉が始まり、私は〈チャレンジコース〉を受けることに決めました。その日に点数が出され、解説されるので、次に同じ問題が出ても解けるようにと、先生の解説を集中して聞くことができました。しかし、点数はあまり良くなく、順位も上がらず、とてもつらい思いをしたこともありました。がんばっているはずなのに、どうしてダメなのか。そもそも勉強の仕方が間違っているのか、など不安でいっぱいでした。

それから先生との面談のときに、私は不安に思っていることを先生に伝えました。すると、
「不安に思っているのは誰だって同じ。」
と、あたたかい笑顔でそう言ってくれました。みんな同じ気持ちの中で、それぞれ一生懸命がんばっているんだと思うと、私ももっとがんばらないとダメなんだと、勇気づけられました。
そして特色選抜入試までは、あまり得意ではない小論文を何度も書いて先生に見てもらったり、〈直前特訓〉にも行ったりして、全力で臨みましたが不合格。友だちが合格したのを知り、うらやましさと、自分への悔しさでいっぱいでした。だから、また後悔しないように残りの時間を大切にして、今まで以上に勉強に励みました。

あっという間に時間は過ぎ、一般入試の当日、緊張と不安でいっぱいのとき、先生の言葉を思い出しました。
「実力以上は出さなくていい、実力通り出せば大丈夫」
この言葉を胸に、今までやってきたことを出しきれたと思います。

滋賀県立守山高等学校は、スーパーグローバルハイスクールに認定されています。これは、私の夢へと一歩近づけるチャンスだと思っています。この高校で多くの人と出会い、多くのことを学び、何事にも挑戦をしていきたいです。そして、その経験を生かして、また次のステップへと進められる自分になろうと思います。

「受験」を経験し、私は強くなれました。つらくなって、もう無理だと否定的になったことは何度もあったけれど、そのたびに、周りの人の言葉に救われてきました。つらくなったときは、一人でため込まず、周りに頼ったらいいのだと思います。そうすることで、少しずつ成長していき、自分に自信がついてくるようになります。

私にとっての受験は、夢を実現させる目標の一つだと思っています。これから先、いろいろなことがあっても、それを乗り越え、夢へと進んでいきたいです。
私を支えてきてくれた、家族や友だち、先生方、いつも温かく見守ってくださって、本当にありがとうございました。