滋賀県立守山高等学校(普通科) | あきらめない【高校受験-合格体験記】|成基学園-受験指導と志共有の学習塾

滋賀県立
守山高等学校(普通科)
合格-2015年度

T・Mさん

あきらめない

特色選抜試験が終わった二月中旬。私は学校から、受験校変更の提案を受けた。そのとき、本当に大きな衝撃を受けたが、今までやってきたことを無駄にしたくないと思い、第一志望校を貫いた。そんな私の成基学園での三年間を振り返ってみたい。

私は小学六年生のとき、ミニバスケットボールをしていた。その関係で、滋賀レイクスターズの試合を観戦したとき、成基の旗を見つけた友だちの誘いで、成基学園に入塾した。中学一年生の途中から入塾した私は、その後二年生になっても、成績が安定することは難しかった。日々の部活との両立が辛いことや、漠然とした不安に正面からぶつかることはなかった。ただ、いつか解決するのではないかという根拠のない思いだけがあった。しかし、勉強の仕方が自己流になっていたからか、一年生の後半になると苦手分野(当時は国語)が目立つようになった。全体の成績も低迷し、自分が欲しい結果を得ることができなくなった。自覚した初めての壁だった。

勉強の方法に自信がなくなると、何が得意で何が苦手なのかもわからなくなり、周りの友だちから突き放されているようで不安しかなかった。しかし、そんなときこそ、目の前の課題を地道にこなすことに集中した。勉強時間や集中の時間が減ったとしても、「やり続けること」しかないと思った。それから逃げれば、ますます消化不良になるからだ。

不安を抱えたまま三年生に進級し、六月の〈Vもし〉の結果を見たとき、その不安が希望に変わった。五教科のバランスが良くなり、今までで最高の偏差値を出せたのだ。このときも、「やり続ける」ことの大切さに気づいた。三年生の夏前は、周りの空気がだんだん重くなる。誰もが不完全燃焼になる時期だ。バスケットボール部の私は、勉強の時間の確保が難しくなった。そこで私は、一学期には部活に集中した。部活で悔いを残さないことに決めると、短い時間でも集中して勉強することができ、自分でも満足感を得られた。この時期は、教科の先生に勉強の優先順位を聞き、短い時間を有効活用することを勧めたい。

部活引退以降は脱力感もあり、受験モードに切り替えることがすぐにできなかった。ただ〈夏期講習会〉では、否応なしに勉強時間が確保されるため、徐々に勉強する頭に変わった。夏は、とにかく「後へ持ち越さない」気持ちが大切だ。「まだ冬の講習会がある」などと思わず、夏の終わりまでに終えたい単元を決め、やり尽くすことだと思う。その助けになるのが〈夏期合宿(合宿)〉だった。〈合宿〉は単純にキツい。頭の中は「勉強」のみ。休むという感覚もなくなる。この生活のペースを体験できたことで、確実に力がついた。毎日、規則正しい時間で生活することの大切さを実感できた。また、レベル別のクラス編成だったことも、私には刺激になった。私は自分の力よりも高いクラスに入ったように思っていた。特に、数学と理科では、授業について行けず戸惑ったが、それが授業の姿勢を見直す機会になった。板書を写す時間がないと判断した私は、説明を聞くことに集中した。後でもう一度、その授業を再現するつもりで復習する。これがよかったと思う。さらに、数学の一次関数を全く解くことができず、劣等感も味わった。しかし、この思いも自分には必要だったと今は思う。周りの友だちと比べ、落ち込んだとしても、ここで勉強の仕方を見直せばいい。その意味でも、この〈合宿〉は大きな転機になった。

最後の仕上げになる三学期。しかし、この頃にまた、学校の実力テストで思うような結果が出なくなった。勉強の方法を変えたつもりはなかったが、凡ミスが目立つようになっていた。今思うと、気のゆるみがあったのかもしれない。二月の入試は、そんな自分への戒めであった。私は落ち込み、安全な方へ逃げようかという気が起きた。しかし、そんな私に親は、「私立になってもいいから、挑戦したら?」と言ってくれた。その言葉を支えに勇気を出した。今までの自分を否定せず、目の前の課題に向き合ってきた自分を貫きたいと思ったのだ。あのときの親の言葉には、本当に感謝している。

入試当日、特に焦りはなかった。自分の力を信じた。もちろん、不安は消えることはなかったが、それよりも今までの自分を信じようと思えた。振り返ってみると、最後まで不安だらけだった私が、第一志望校の滋賀県立 守山高等学校に合格できたのは、「やり続ける」姿勢があったからだ。自分では、前へ進めていないように思うときでさえ、必ず力はついている。それを信じて、「今できること」を精一杯やることが、成功に導いてくれたと思う。だから、これから受験を控えているみなさんも、不安なときも焦らず、くさらず、自分を信じて最後までやりきってほしい。「自信」は、「努力の積み重ね」からしか生まれないのだから。

私の夢は、「暮らしに根ざし、人の役に立つ仕事ができる公務員になること」である。小さな子どもからお年寄りまで、あらゆる年齢の人が暮らしやすい、安全な街であるために、自分の力を注ぎたいと思う。今はまだ自信はないが、高校、大学を通して精一杯学び、自分の可能性を広げていきたい。そして、その「自信」を積み重ねていきたいと思う。

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