滋賀県立彦根東高等学校（普通科）
合格-2013年度

自分の信じた道を歩む

私の将来の夢は、中学校の教師になること。
この夢を持ったのは、中学二年生の頃だった。勉強面での悩みや、集団生活の中で起こる人間関係のトラブル、部活動のス ランプなどを抱えたとき、先生が親身になって一緒に考えてくれた。そして、生徒のことを思って行動してくれて、私は何度もそれに支えられた。
そんな先生の姿に憧れ、いつかは自分が生徒の支えになりたいと思った。そして、 これから生きていくうえで大切なことを教えていきたいと思った。
この夢を持ってから、私は滋賀県立 彦根東高等学校へ進学することを目指し始めた。彦根東高校は、文武両道を掲げ、何事にも一生懸命に取り組む学校だと聞いて、ここなら夢に近づくことができる、と思ったからだ。

私は、小学校五年生のとき、姉が塾に通うということで、一緒にこの成基学園に入塾した。学校の授業よりレベルは高く、当時は、塾に行きたくないという気持ちが大きかった。けれど、授業の内容がわからなくなるのはもっと嫌だから、休まず通うようにした。
中学生になると、勉強の内容が難しくなると聞いていたので、これまで以上に勉強に取り組もうと思った。成基学園に入って、自ら、机に向かう習慣や、宿題は必ず仕上げるという習慣はついていた。しかし、新しい友だちとの出会いや部活動、体育大会などの行事に興味を引かれ、宿題以外の自主学習は、ほとんどしていなかった。

そんな私が受験を強く意識し始めたきっかけは、「夏期合宿」だった。
私は、「石川会場」に行けたものの、クラスは六組で、授業についていけるかどうか不安ばかりだった。会場での生活は、身の回りのことはできるだけ自分たちでする、というものだった。朝早く起きて、各授業を受けて、夜遅くまで自主学習。こんな日程を五日間過ごすのは、苦痛でしかないと思っていた。しかし、合宿を通して、やる気があれば、自分はこれだけ集中して勉強ができるんだ、ということを知ったし、お互いに励まし合える友だちもできた。また、合宿中にもらった先生方からの言葉は、その後の受験勉強の励みや支えにもなった。今では、本当に合宿に参加して良かったと思う。

そして二学期が始まり、三年生は勉強に力を入れ始める中、私には駅伝の誘いがあった。私は陸上部に所属し、長距離をやっていたからだ。駅伝もしたいが、勉強面が不安で、とても迷った。そんなとき、顧問の先生に、
「駅伝を言い訳に勉強を疎かにするんやったら、駅伝はするな。」
と言われた。それを聞いて私は覚悟を決めた。勉強を言い訳に駅伝を諦めたくない、と。
それから「日曜特訓講座」も始まり、精神的にも辛い日々だったが、十二月には目標としていた近畿大会への出場を果たし、駅伝を終えた。

その後は、ひたすら受験勉強に打ち込んだ。「冬期講習会」や「正月特訓」では、予習・復習をして積極的に取り組んだ。
入試が近づくにつれ、周りの人の勉強する姿や、成績が上がっていく様子を見ると、不安や焦りばかりが募った。そんなときは、悩むより、その不安の分だけ勉強すればいいと言い聞かせ、一日一日を過ごした。

そして、いよいよ入試当日。会場に向かう途中は不安でいっぱいだったが、校門近くに立っていてくださった成基の先生方の姿を見て安心し、声をかけてもらい、自信を持って会場に入れた。試験中、初めは緊張もあったが、比較的落ち着いて受けられたと思う。
無事に私立は合格できたが、彦根東高校特色選抜入試の結果発表までは、不安で仕方なかった。私は最終の「Ｖもし」で、特色選抜はＥ判定だったので、落ちている心積もりをしておかなければいけなかったが、やはり、受かっていてほしいと願っている自分がいた。

合格発表の日。学校の担任の先生から通知の袋を渡され、恐る恐る中を見ると「合格」の文字があった。信じられなかったが、報告すると、みんな祝福してくれ、一緒に喜んでくれて、だんだん実感が出てきた。 これで、ずっと行きたかった、あの彦根東高校に通えるんだと思うと、嬉しさが込み上げてきた。

しかし、やっと夢に一歩近づけただけだ。これからの長い道のりを、どのように生きていくかが重要だと思う。そして、まずは高校生活三年間、何事もあきらめず、充実したものにしようと思う。

成基学園に五年間通って、たくさんの先生や友だちと出会い、たくさんのことを学んだ。それらの出来事すべてのおかげで、今の私はいると言いきれる。この知求館ギャザ成基学園に入って、心から良かったと思う。
最後になりましたが、受験を支えてくれた先生方、友だち、家族……。
本当に、ありがとうございました。