滋賀県立彦根東高等学校(普通科)
合格-2015年度
慢心をのりこえて
私には、将来の夢がたくさんあります。偉大な科学者になり、たくさんの研究をすることや、農業のことを勉強し、農家としてのんびり暮らすこと。また、家族を作り、守り、幸せな生活をおくること……。そうした、たくさんの夢があります。未来は一つではなく、これから、まだまだたくさんの道があると私は考えています。やりたいことが全てできるかも知れませんし、全てが失敗するかもしれません。ただ、私は失敗でも成功でも未来を自分で選び、そして、それを全(まっと)うしたいと思っています。
私が、こんなふうに夢について考えられるようになったのは、小学五年生のころからです。ちょっとしたことでいじめられていた私は、未来に希望が持てず、不安でいっぱいになっていました。大人になること、いえ、中学生になるイメージすら描けずにいました。
このころから私は成基学園に通っていて、勉強には自信がありました。しかし、がんばって勉強する意味や目的は、全くわかっていませんでした。未来を悲観していたからだと思います。
そんなとき、私は新しく担任になられた先生に出会いました。不安や絶望が私の中から消え、毎日が楽しくなりました。風邪にかかっても、学校に行きたいと思うほどでした。勉強へのモチベーションも上がり、確実に実力がついてきたという自信がありました。今でも、その先生には感謝しています。
しかし、私は先生のおかげでつけた「自信」を「慢心」に変えてしまいます。しかも、当時の私は、それに気付いていませんでした。
中学生なってからも、私は成基学園で勉強を続けました。新しいことをどんどん知り、たくさんの知識を吸収しました。そうすると、学校の授業を退屈に思うようになりました。授業中に寝てしまうこともありました。提出物も「一応」やっているというような状態で、実力はあるはずなのに通知票の評価は、どんどん下がっていきました。学校での生活を二の次に考えていたのです。塾で実力をつけることを一番に考えていた私は、生活態度もよくありませんでした。ひどい慢心だったと思います。
三年生になり、私は遊びを制限して、受験に向けて猛勉強をしました。修学旅行や学校生活も楽しみましたが、思い返すとぼんやりとした記憶しかありません。
〈TNR特訓〉、〈夏期合宿〉、〈正月特訓〉、〈日曜進学教室〉、ずっと勉強していました。その間、いろいろな人から、生活態度について、学校での様子についても注意されましたが、まだ私は慢心を持ち続け、実力がすべてだと考えていました。
いざ迎えた特色選抜入試。手応えはありました。全ての問題が解けました。しかし、不合格でした。そのとき、私は通知票を見て気づきました。内申点が悪すぎたのだと。
私は悔しくて、泣きました。けれど、全て自分が招いたことです。私の慢心がすべての原因でした。いろいろな人が教えてくれていたのにもかかわらず、私は自分を変えなかったのです。
私はそこから変わりました。内申点をカバーできるだけの点数が取れるように、勉強を始めました。そして、自分の慢心を受け入れ、志望校を選び直しました。悩みましたが、この高校で夢に向けてがんばろう、そう思いました。
受験当日、私は落ちついていました。全ての力を出しきりました。
合格発表の日も、落ちついてすごせました。やるだけのことをした、そう思えたからです。合格は私にとって、次のステップへの切符でした。
受験生のみなさん、私はこの受験に少し悔しさを残しています。もし、内申点がよかったら……。正直、そう思う気持ちはあります。だから、たとえ中学校の勉強が簡単だと思っても、実力がついたと感じても、慢心してはいけません。自分にできることを、きちんとしてください。これを読んで、「私もそうかも……」と思った人は、自分の慢心に気付いてください。そうすれば、よりよい未来に出会えるはずです。
私は成基学園に通えて、よかったと思います。後輩のみなさんの成功を、心から願っています。
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