滋賀県立彦根東高等学校（普通科）
合格-2016年度

「後悔」が教えてくれたもの

私は将来、誰かの役に立ち、その人たちを幸せにできるような職業につきたいと思っています。具体的にはまだ決めていませんが、最近は気象関係の職業に興味を持っています。

私が、成基学園に入塾したのは中学二年生の夏でした。入塾後、定期テストの点数が少しずつ上がり、勉強に対して手応えを感じました。特に苦手だった英語が得意になってきたことがうれしかったです。

滋賀県立 彦根東高等学校に行きたいと思い始めたのは、その年の秋でした。母に勧められ、私もこの高校なら行きたいと思うようになりました。ただ、この時点では本当に目指そうとは思っていなくて、漠然とした思いでした。

三年生になり、部活を引退して本格的な受験勉強が始まりました。しかし、夏休みまでは受験の実感がなく、二年生までと変わらない勉強法をしていました。そんな中途半端な気持ちが変わり始めたのは、夏休み中に行った「高校説明会」です。まだ迷いはありましたが、実際に校舎や先輩の姿を見て、彦根東高校に行きたいと思いました。

〈夏期講習会〉の後、九月には〈日曜特訓講座（日特）〉が始まり、自分の位置がわかるようになりました。〈日特〉は最初の方は成績が良く、ランキングも上位の教科がいくつかありました。しかし、冬休みの前頃から成績が思うように上がらず、苦手な教科では平均点を切ることもよくありました。周りは努力が結果に出ているのに、自分だけは成績が下がり続けることが辛く、初めて焦りを感じました。もっと夏から熱心にやっておけばよかったと、初めて後悔しました。だから冬休みは、夏休みの遅れを取り戻すように必死に勉強しました。これまでは目を逸らしていた社会や理科にも力を入れ、暗記だけではなく記述をたくさんやりました。〈正月特訓〉にも参加し、心身を緩めずに過ごしました。学校の後はすぐに塾に行って自習。塾の授業のない日も塾が閉まるぎりぎりまで、自習と質問を繰り返しました。

そして、二月。特色選抜の勉強を多くやっていたにも関わらず、結果は不合格でした。特色入試は倍率が高く、難しい試験なので、不合格でもあまり落ち込むことはありませんでした。けれど、周りで「合格」の情報が聞こえてくる度に、「もっと良い勉強の仕方があったのではないか、もっと時間が必要だったのではないか」という後悔が、また浮かびました。このときはイライラして親に八つ当たりすることもあり、そんな自分にも嫌気がさして、本当に辛いときでした。そんなときは、自習の後に塾の先生や友だちと話す時間が一番の楽しみでした。しんどいときに、たくさんの元気をもらうことができました。

三月の入試では、最初の願書の締め切り日まで志望校を変えなくてもいいのかと、本当に迷いました。しかし、いつも私の努力を見ていてくれる先生に励まされ、初めの志を貫くことを決めました。

入試当日は、落ち着いてやろうと思っていましたが、やはり緊張と不安で頭がいっぱいになりました。試験が始まる前に塾で使っていたノートを見直し、今までがんばってきた自分を思い出しました。

発表当日、私の受験番号を先に見つけたのは母でした。発表までの一週間、半分諦めかけていたこともあり、自分の受験番号が目に入ったときは、思わず涙が溢れてきて、大泣きをしました。何より、今までの努力と、親や先生の支えを無駄にしたかったことがうれしかったです。

努力すれば必ず報われる。何度も耳にしてきた言葉です。そんなものかなと思っていたし、がんばっても成績が上がらないときは、努力するだけ無駄だと思ったこともありました。そして、後悔も何度もしました。しかし、その結果合格を手に入れることができ、人生で一番、「努力してよかった」と思えた瞬間でした。努力も後悔も、全て今の自分につながっていると思います。みなさんも一日一日が自分を創っているのだと思って、努力を諦めないでください。

不器用で、人一倍努力をしないといけなかった私を、多くの人が支えてくれました。家族は塾までの送迎やお弁当、塾から帰る私を遅くまで待っていてくれました。成基学園の先生方は、難しい問題をわかるまで教えてくださり、精神面でも支えてくださいました。塾の友だちは一緒に勉強し、笑い、励ましてくれました。本当に感謝しています。私を合格させてくれて、本当にありがとうございました。

多くの人に支えられて、期待されて勉強していることを、こんなに心強く感じた一年はありません。私一人では、まずこんな高い目標を目指そうとは思いませんでした。これからも私を支えてくれた人や、これから高校生活で関わる人たちへの感謝の気持ちを忘れず、努力していきたいです。