京都府立桃山高等学校
合格-2016年度

日々の努力

「不合格」

これが僕の初受験の結果である。

このとき僕は京都市立西京高等学校附属中学校を受検し、点数は合格点に遠く及ばなかった。だが、当時の僕は真剣に勉強をがんばることができず、受験に失敗したことに対して、悔しささえ感じることができなかった。それに加えて、「また高校受験がある」という安心感が手伝い、僕はその状況に危機感すら覚えなかった。こうして僕の中学受験は最悪の形で幕を閉じた。

中学生になり、しばらくして僕はまた成基学園に通うことを決めた。小学五年生のときから通っていたこともあり、僕にはついて行ける自信があった。しかし、僕は早速、「英語」という新しい教科につまずき、中学一年生の最初はＡクラスから始まった。

当時の僕は、特に英語が全然理解できず、初めて自分が危機的状況に陥っていることを認識した。それから僕は、英語を中心に自分の勉強スタイルを大きく改善した。

まず英語に関しては、英文を音読し、そのパターンを覚え込む、という作業を徹底した。それによって、英単語や文法がだんだん覚えられるようになった。

また、英語に限らず全教科において、その日の授業内容を全て理解するまで帰宅しないことを心掛けた。すると、その努力が実り、中学一年生の後半にはＨクラスに上がることができた。Ｈクラスは、やはりＡクラスと比べて、とてもレベルが高かったが、改善した勉強スタイルを継続することで、授業にはついて行くことができた。

中学二年生になると、部活と勉強の両立が一気に忙しくなった。部活では二年生が中心となるため、練習する日や時間が増え、塾を休まざるを得ない日々が続いた。このとき、特に数学で成績を大きく落としてしまい、正直どちらか一方に専念することを考えた。しかし、両親から、「何事も継続することが大切」と説得を受け、最後まであきらめないことを決心することができた。

中学三年生になるとすぐに、四泊五日の〈夏期合宿〉が始まった。そこでは、自分と同じレベルの志望校を目指す人たちに囲まれるので、良い緊張感を持って授業を受けることができた。

それからすぐに、今度は〈日曜進学教室（日進）〉が始まった。毎週、いろいろな単元の問題が出題されるので、まさに受験対策模試といった印象を受けた。苦手な教科である理科や社会の成績が特に悪く、平均点に届かないという事実は、入試が迫ってきている時期において、限りなく強い不安要素になっていた。どうにか、京都府立桃山高等学校に行きたいという思いから、理科の復習は特に、記憶が新しいうちに取り組むことを意識した。それは、入試本番のときの、強い自信につながった。

〈日進〉が終わり、〈直前特訓〉で受験勉強に追い込みをかけ、ついに入試本番を迎えた。

最初に受けた京都橘高等学校は、Ｓコースに合格はしたものの、特待生にかからず、不本意な結果に留まってしまった。次に受けた立命館高等学校では、得意の三教科のみの試験だったこともあり、無事合格することができた。

最後に受けた桃山高校の自然科学科は、集中して試験に臨めたものの、多少の不安は拭い切れなかった。

合格発表の日は、不安でなかなか家を出ることができず、発表開始の時刻の一時間後に、自分が合格したことを知った。そのとき、「自分の努力が実った」ことが、本当にうれしかった。

僕の将来の夢は、警察官になることである。なぜなら警察官は、体力、知識を共に要し、まさに文武両道である、という点で魅力的だからだ。そのような警察官になって街の治安を守り、多くの人が幸せな生活を送ることに貢献していきたい。

また、僕は警察官になるという夢を叶えるため、部活や塾で多忙であったとしても、それらをあきらめずに貫き通した。そしてこれからも、何かを途中であきらめることなく、継続するつもりだ。

最後に、僕が高校受験を通してみなさんに伝えたいことは、「受験は、中学一年生からの積み重ね、つまり日々の努力が大切」ということだ。

三年生の最後にがんばれば大丈夫、などと考えてはいけない。それで成功する人はいるが、あなたがそうである保証はない。

一、二年生からの積み重ねによって、徐々に成績を上げて、それに伴う自信をつけていくことが何より確実で、余裕をもって勉強する方法だと僕は思う。