京都府立南陽高等学校附属中学校
合格-2019年度
救命の看護師になって、一人でも多くの命を救うことです。
私は小さい頃から、病気やケガで苦しむ患者さんを、いつも笑顔で元気にしてくれる看護師さんになりたいと思っていました。最近の日本は災害がとても多く、たくさんの命が失われています。そんな悲しいニュースを見るたびに、自分も何か役に立つことがしたいと思うようになりました。今は、救命の看護師になって、一人でも多くの命を救いたいと思っています。
夢が志に
私が成基学園に入塾したのは、小学五年生のときです。救命の看護師になることを志にして、中学受験をしようと自分で志願しました。私は四人兄弟なので、私立ではなく公立中学校と決めていたので、英語に力を入れ、留学や国際交流など幅広く学べる京都府立 南陽高等学校附属中学校を目指すことにしました。
成基学園に入塾した頃は、宿題と予習・復習だけで大丈夫と考えていて、それ以外の勉強はあまりしていませんでした。しかし、〈京都府公立中高一貫校模試〉を受けたとき、算数と理科の問題が難しくて全然できませんでした。周りの人がすごく賢く見えて、自分がとてもみじめでした。他の人はずっと前から努力し、勉強してきているということに、そのとき初めて気づきました。
私は、このままではだめだと思い、まず間違えた問題をやり直して、理解できるまで先生に質問したり、解説動画を見たりして、不安をなくす努力をしました。それから、小学校の勉強も一生懸命がんばり、受験と関係のない、音楽や図工、クラブ、委員会も全力で取り組みました。それは、学校の活動も受験に大きく影響すると考えたからです。
六年生になると塾の授業も難しくなり、とくに国語の宿題量が増えてきて、小学校の児童会長としての仕事も多かったので、学校と塾の両立が大変でした。でも、どちらも自分でやると決めたことなので、しんどいなど弱音だけは言わず、最後までやろうと思いました。
日曜日に、〈京都府公立中高一貫校対策練成講座〉が始まりました。とにかく算数が難しくて、最初の頃は二〇点くらいしかとれませんでした。後半になって少しずつ点数がとれるようになり、六〇点を越える日もありました。この講座は入試本番と似た問題となっているので、しっかり復習して自分のものにすれば、入試本番にすごい力を発揮できるようになれると思います。私も国語の長文に不安を感じなくなり、入試の国語も手応えがありました。
私は作文が最も苦手で、国語のK先生に作文を提出するたびに、用紙全面が赤くなるほど添削されて返ってきました。「どんどん持ってきなさい。」先生の気持ちに応えたくて何度も書きましたが、赤い字ばかりの用紙が返ってきて、心が折れそうになりました。K先生もダメなところや改善点をするどく指摘してくださり、最後まで支えてくださいました。そのおかげであきらめずに書き続けることができました。その結果、入試の国語は八割以上の点数がとれていたので、作文もある程度の点数がもらえたのだと思います。最後まであきらめずに努力をすれば、良い結果へとつながるのだと教えられました。
冬休みが終わり、入試が目の前に迫ってくると、不安と勉強のストレスからなのか、家族に冷たい態度になることがありました。でも、誰も文句を言わずに見守っていてくれました。あるとき、私の机の上に大好きなチョコレートが置いてありました。「あと少し、ガンバレ」と姉のメッセージが書いてありました。塾のK先生や友だちなど、たくさんの人たちからも応援の言葉をもらいました。みんなの期待に応えられるように、あと少しがんばろうと思いました。
そして入試当日の朝、緊張と不安で押しつぶされそうになっていましたが、試験会場で成基学園の友だちに会うことができました。ライバルの受験生だけど、今まで共に成基学園で辛いことも一緒に励ましあって乗り越えてきた仲間です。がんばろうと声をかけあって教室に入りました。試験は国語も社会も理科も思っていたよりはできたけれど、算数はすごく難しい問題が多かったので、成基学園で教えてもらったように、できる問題を確実にとれるようにしました。算数は最後の問題まで、解くことはできませんでした。算数に自信がなかった私は、これではいけないと思って、面接には自信があったので、大きな声で自分をアピールしました。
そして合格発表の日、先に私の番号を見つけた母が涙でグシャグシャな顔で抱きしめてくれました。「よくがんばったね。」母の言葉がうれしかった。成基学園の先生を信じて、がんばってきてよかった。あきらめないでよかった。
合格はゴールではなくスタートです、と教えてもらいましたが、本当にそう思います。私は、救命の看護師になる未来へのチャンスをもらいました。ここからがスタートです。
これから受験するみなさん、苦手な科目があっても、あきらめずに努力し続けてください。そして、チャンスを自分の手でつかんでください。私も、いつか救命の看護師として多くの人の命を救える日がくるまで、前を向いて努力し続けます。今まで支えてくださったみなさん、本当にありがとうございました。