京都府立南陽高等学校附属中学校
合格-2022年度
人々の日常生活に役立つ、商品開発をすることです。
私は人々に役立つ仕事がしたいな、とずっと思っていました。私は小さいころから自分で考えて何かを作るということが好きで、得意でした。小学六年生の秋、あるテレビ番組で人気商品がどうやって作られたのかという特集をやっていて、そこで商品開発という仕事と出会い、この仕事をこれからの志としようと思いました。この志を持ったとき、勉強が苦ではなくなりました。中学校でも、自分の志に向かって努力していきたいと思います。
両立するために
私が成基学園に通い始めたのは、小学五年生の夏でした。まず入塾を考えるために、〈京都府公立中高一貫校模試〉を受けました。その結果はどの教科も全然だめでした。こんなに自分ができないとは思ってもみなかったのでおどろき、それが悔しさに変わり、入塾を希望しました。
入塾はしたものの、中学受験コースではあまり友だちもできず、他にも習い事があり、周りの人たちのスピードにも追いつけず、塾をずっと休んでいたとき、算数のY先生から電話がかかってきました。「休んでいたらどんどん追いつけなくなるから、わからないことがあったらどんどん聞いて。」そう言ってくださいました。そしてわからないところを聞くと教室を借りて、わかりやすく説明してくださいました。
六年生コースがスタートする頃、私は志望校について考えました。通っているバレエ教室で、クラシックバレエの他にさまざまな国の踊りを習っていることもあり、私は留学に興味を持っていました。京都府立南陽高等学校附属中学校では、留学や国際的なことに力を入れていると聞き、ぜひこの学校に行きたいと思うようになりました。 小さいころから続けているバレエとピアノを練習する時間は私にとってとても大切な時間だったので、受験と習い事の両立が私の目標になり、中学受験コースより通塾日の少ない京都府公立中高一貫校コースへの変更を希望しました。
京都府公立中高一貫校コースで出会えて良かったと思ったのは、国語担当のN先生です。最初から記述表現に力を入れてくださっていました。私はN先生に何度も何度も叱られました。夏に入ってから手を抜いてしまったとき、成績が良くなかったとき、課題を提出しなかったとき、さまざまな場面で叱られました。ですが、それが自分への怒りに変わり、〈冬期講習会〉から本気で受かりたいと思えるようになりました。
私は信頼するN先生や仲間たちと、長時間勉強すること、ある時にはお昼の一時から夜の九時まで課題に取り組んだりすることが楽しくなっていきました。そこから自分が変わっていったと思います。私は入試当日まで、自分を信じきれていなかったと思います。ですが、今まで教えてくださった先生方のことは信じていました。
入試当日の朝、コロナウイルス感染予防のため、激励はZOOMで行われました。私は今日が本番だ、と思って少し緊張していたのですが、先生方の顔を見ると安心でき、自分でも気づかないうちに笑顔になっていました。そのおかげか、入試会場に行っても少しも緊張しませんでした。適性検査会場は模試のような雰囲気で、どの問題も落ち着いて取り組むことができました。自分としてはこれまでの模試よりはるかにできた、という手応えがありました。
しかし、お昼休憩の後、面接試験が近づいてくると、不安と緊張に襲われました。知らない人と話す怖さと自分ができなかったらどうしよう、という不安がありました。 その気持ちを和らげようと、塾の面接心得集を読みました。すると、心の整理ができ、落ち着いて面接に挑むことができました。塾で練習したときよりも自分の思っていることをしっかり伝えることができました。
そしていよいよ合格発表当日。私は怖くて見に行けなかったので母が行ってくれました。学校から帰宅し、宿題をしていると母から電話がかかってきました。電話に出ると母は泣いていました。私は「落ちたんだな」と心の中で思いました。ですが母が、「番号あったよ。合格してたよ、おめでとう。良かったね。」と言い、そのとき何が起きたかわからなくなりました。電話を切り、気づいたら私も泣いていました。その後すぐに塾に電話をしました。合格したことを伝えると、算数のH先生は叫んで喜んでくれました。
その後、国語のN先生からも電話をいただき、「合格おめでとう。」と言ってもらえました。入試当日のこと、今までのことをN先生と話しました。そして本当に合格したんだなと思えました。
私には受験を通して感謝している人たちがいます。まず、私が過ごしやすい環境を作ってくれた家族、そして最後までこの私を応援して助けてくださったN先生や先生方に心の底から感謝しています。
目標だった受験と習い事の両立は、苦しいときもあったけれど、楽しむ気持ちを忘れず、続けることができました。そして第一志望校合格という結果を手に入れることができ、本当に嬉しいです。あきらめずにがんばって良かったと思います。
中学受験を経験したことを活かし、自分の志に向かって中学校でもがんばりたいと思います。