京都府立南陽高等学校
合格-2015年度
後悔からの思い
私の将来の夢は、薬剤師になることです。小学四年生のときに、このような仕事があると知ったのが、きっかけです。
私は生まれたときから卵アレルギーで、幼いころは卵の入ったものを少し食べただけで症状が出ました。今でも生卵は食べられませんが、火の通ったものは食べられるようになりました。家族が気をつけてくれ、病院でお医者さんが見てくれたのはもちろんですが、「薬」があったおかげで、ずいぶん良くなったのです。だから、薬剤師になって薬を調合するだけでなく、苦しんでいる人々の病気を治せる薬を作りたいです。
私は、小学五年生から成基学園に通い始めました。友だちが通っていたし、中学受験に興味を持ったため入塾しました。しかし、教室に入ってみると全員がとても賢く見えて、自分だけが浮いているように感じました。そればかりではなく、授業も難しくて、最初はついていくので精一杯でした。しかし、負けたくない一心で毎日勉強に励みました。六年生になると成績が伸び出し、勉強が楽しく感じられるようになりました。仲の良い友だちもできて、ライバルとしても競い合えました。しかし、結果は第一志望校の京都府立 洛北高等学校附属中学校に合格できませんでした。思うような結果を出せなかった私は、どんどん勉強の楽しさがわからなくなりました。そして、その思いを抱えたまま、成基学園中学部に通い始めました。
最初は気持ちを切り換えて、今度こそ第一志望校に受かろうと思いました。しかし、教科内容も難しくなり、思いとは裏腹に、なかなか勉強することに楽しみを見出せませんでした。
中学一年生の三学期ごろから、苦手な英語がどんどんわからなくなっていきました。そのまま二年生になって、気がつくと一番上のクラスにはいたものの、その中で最下位になっていました。周りの学力が上がっていくのに、自分だけが置いて行かれる感じでした。二年生になったころから京都市立
西京高等学校に行きたいと思っていましたが、あまり勉強しないまま、二年生が終わりました。
三年生になると、クラスが受験モードになりました。それでもまだ大丈夫だろう、という気の緩みがあって、なかなかやる気が出ませんでした。〈夏期合宿(合宿)〉のクラス分けの資料となる〈Vもし〉では、少しでも上のクラスに行こうと勉強し、「ホテルルビノ京都堀川」の三組に行くことになりました。〈合宿〉では、クラスの中で上位に入ろうと必死に勉強しました。中間のテストでは、十位以内に入ることができました。
〈合宿〉が終わると、前と比べてかなり勉強するようにはなりましたが、まわりの人と比べたら、まだまだ学習時間が足りませんでした。頭ではわかっていたけれど、気持ちはあまりあせらず、実行できませんでした。九月になり〈日曜進学教室(日進)〉が始まってから、自分の学力のなさにショックを受け、まともに勉強を始めました。始めたといっても、〈日進〉の復習だけで、塾では毎日残って自習をしましたが、家ではほとんど勉強をしませんでした。
やっとあせり始めたのは塾の担任の先生から、「西京はやめた方がいい。」と言われたからでした。今からがんばればまだ間に合うと、自分では思っていたけれど、もう十二月だったので、その思いは届きませんでした。
結局、志望校を京都府立
南陽高等学校と決め、懸命に勉強をするようになりました。先生方も質問に丁寧に答えてくださったり、問題を用意してくださったり、本当に多くのことを助けてもらいました。そして、少しでも時間を作ろうと、学校の休み時間や、毎朝早く起きて、短期間だったけれど努力しました。そして英語の長文も、みんなと同じくらいにできるようになったり、国語の古文もコツがつかめるようになったりと、苦手だったことができるようになりました。そのおかげで、なんとか合格することができました。
この中学三年間は、確かに楽しかったことが多かったけれど、後悔することも多くありました。だからこそ高校に入ったら、たとえ小さなことでも、全力で取り組めるような人になりたいです。そして、薬剤師になるという将来の夢を叶えるために、これからもっと勉強して、学年一位になって、少しでも上の大学に行きたいです。
高校受験を通して、後輩のみなさんに伝えたいことがあります。それは、「後悔する前に何事も早めに実行して努力すべき」ということです。後悔したからこそ言える言葉ですが、何でも後回しにするようになると、あきらめることが多くなってしまいます。言葉で言うのは簡単ですが、行動に移すのはとても難しいことです。同じように、「合格」というたった二文字は簡単そうですが、実際は本当に難しいことです。でも、自分の弱い心に打ち勝って、合格をつかみ取ってほしいです。
2023年度 - 合格体験記
名前 | タイトル | 所属の教室 |
---|---|---|
髙橋 壮太朗さん | ギャラクシー |