四天王寺中学校
（英数Ⅰコース）
合格-2015年度
受験してよかった! !
私は将来、医者になって、心から信頼してくれる人を増やしたい。そう思ったのは、祖父が亡くなったときがきっかけだった。私も何かできたはずなのに、何もできなかった。その理由を考えると、祖父の気持ちがわからなかったからだと思い、人の気持ちがわかる人、つまり、頼られる医者になりたいと思った。友だちのＹさんにすすめられて、私は五年生の十二月頃に成基学園に通いはじめた。入ってみると友だちも増えて、成績も上り調子で、毎日でも塾に来たくなった。
六年生になり、第一志望校を洛南高等学校附属中学校にした。第二志望校は四天王寺中学校だった。理由は、洛南高附中はトップの学校だからで、四天王寺中は医学部進学率が高く、気の合いそうな人がたくさんいる学校だったからだ。でも、今の実力では、とても届かないことに気付き、願っていても仕方がないと思った。そこで少しスイッチが入りはじめた。まずは、真剣に授業を受けるようにした。授業でわからないことがあると即座に質問に行った。先生を何度も呼び止めて質問するのは少し悪いなぁと思いつつも、たくさん質問をした。
そうしていると〈日曜進学教室（日進）〉がはじまった。ずっと前からがんばっている人たちが上位にいて、私は下位で不安になった。毎回同じような成績で、直しにも身が入らなかった。夏休みに入ると、〈合格達成セミナー〉があった。そこで、ゆるんでいた気を取り戻して、がんばろうと気合いが入った。〈夏期講習会〉の復習を、算数は二回ずつして、予習もキッチリした。塾で言われたものはすべてこなし、大好きだったゲームもやめた。さらに、私は社会の地理がとても苦手だったので、総復習した。その他、いろいろなことをして夏休みが終わり、九月が来た。〈日進〉が再開して、最初の方は夏休みの成果が出て、うまくいっていた。しかし、またもや調子に乗ってしまい、成績が下がっていった。〈日進〉の直しを二回しているのに……と、あせった。そして、ギリギリ入った〈ウルトラコース〉。〈ウルトラコース〉だとわかり大喜びした。しかし、これまでとは比べものにならないくらい問題の量と質が上がり、ついていけなくなりそうだった。落ち込んでいると、自分でも信じられないことが起きた。先生から言われた通りにしていたら、国語で一位が取れたのだった。それから、またスイッチが入った。
十月になって、過去問を解きはじめた。まずは四天王寺中の過去問を解いた。最初のうちは、百二十点中三十八点で泣きそうになったが、毎回直しをした。今から思えば、十月くらいに過去問をはじめるのが一番良かったのだと思う。このとき、第一志望校を洛南高附中か四天王寺中か迷っていた。そして、四天王寺中を第一志望校と決めた。しかし、〈ウルトラコース〉の成績はあまり変わらず、十二月に入った。これではダメだと算数を総復習した。これまでに習った図形のテクニックを、すべて基本から復習した。〈ウルトラコース〉での算数も上がってきて、良い感じでピークを持って来ることができた。社会は歴史と、Ⅰ先生がつくってくださったプリントをすべて復習した。今思えば、四天王寺中の入試で、それが的中していたので、やっていてよかったと思う。
そして、一月四日に岡山中学校の入試があり、自分なりにうまくできた。その後、むかえた四天王寺中の入試。国語と社会は良かったが、理科は難しくてあせり、算数はボロボロで、あせって、くやしくて少し泣いていた。自分で言うのもおかしいが、英数Ⅱコースに合格できるだけの実力はあったはずなのに、プレッシャーと緊張に負けてしまった。しかし、試験本番で出せてこその実力だから、私はまだ努力が足りなかったのだと思う。そのまま受けた金蘭千里中学校で私が落ち込んでいると、Ｈ先生が寒い中待っていてくださり、「終わったことは気にせず、今することだけに集中しろ! !」と励ましの言葉をくださった。とてもうれしかった。このときの言葉はずっと私の心の中に残っている。金蘭千里中はなんとか受かっていた。少しずつ自信が戻ってきた。しかし、まだ試験のトラウマは残っていて、試験を受けるのが怖くなった。そのとき両親に、「トラウマをなくすために、がんばって受けに行きなさい! !」と言われ、京都女子中学校と大阪桐蔭中学校を受けると、両方スラスラ解けた。結果は合格。四天王寺中の英数Ⅰコースも受かっていた！
受験して本当に良かったと思った。そして同時に、合格できたのは私の力ではなく、支えてくれた人たちの力であることに気付いた。Ｕ先生から、「受験が終わったら、結果がどうであれ、両親にありがとうを言ってください。」と言われていた。私はここで言おうと思う。これまでずっと私を支えてくれていた、お父さん、お母さん、成基学園の先生方、そして私を応援してくれたすべての人たち、本当にありがとうございました! !
