関西大学第一中学校
合格-2020年度

消防士になって、ひとりでも多くの人の命を救える人間になり、幸せな世の中をつくることです。

この志を立てた動機は何かと言うと、父が消防士であり興味を持ったことと、自分自身も人を助ける仕事をしたいと思ったことです。この志を果たすために、これまで塾に通いながらサッカーを続けて体力をつけました。志に向けて、これからも体を強くするために、中学で部活をがんばり、知識を増やす勉強もがんばります。

サッカーと受験の両立

ぼくは三年生の三月に入塾しました。受験してサッカーの強い中学校に入りたいと思ったので、そのためには受験用の勉強が必要だと思い、入塾しました。

受験用の塾に行くのは初めてで、入塾したてのころは周りのみんながすごく賢い人ばかりだという印象がありました。学校選びでは、サッカーができるところを中心に選びました。入学後に思いっきりサッカーに打ち込める環境を第一に考えました。オープンスクールなどに行って、中学校の人の話も聞いたり、グラウンドなどの環境を見たりしましたが、自分自身が魅力を感じる学校に行きたいと思いました。

サッカーと塾の勉強を両立しなければならなかったので、あまり時間がありませんでした。そこで集中するときはしっかりとやりました。特に復習には力を入れてしっかりやるようにすると学習の定着が良くなりました。理科の分野は苦手で、あまり興味がなかったのですが、社会は大好きで、子ども新聞やニュースなどで知識を増やしました。普段から疑問に思ったことはすぐに調べるようにして、地球儀や地図帳、辞書などはいつも手元に置いていました。

それでも、サッカーと受験の両立は大変で、学校の友だちと遊びたいときもありました。みんなが楽しそうに遊んでいる姿を見ると、とてもつらかったです。それに、すぐに時間がなくなってしまい、もう少しやりたいと思ったことも、途中でやめなければならないのは大変でした。

ぼくは五年生のときに応用のクラスで受講していましたが、サッカーとの両立を考えて、六年生からは標準のクラスに移りました。応用のクラスにいたときには必死にやっていたのですが、六年生の初めに標準クラスでやると少し余裕が出てきました。その結果、気を抜いてしまった時期があり、成績が伸び悩み、少しずつ下がってしまったので、焦りました。ただ、両親が受験の応援をしてくれたこと、サッカーのチームメイトや塾の友だちのはげましもあり、がんばり続けることができました。それに、「入学したら思いっきりサッカーができる」と考えて、辛い時期も乗り越えました。

一年を振り返って最も良かったのは、〈夏期学習合宿〉です。サッカーも同じなのですが、周りのみんなががんばっていると自分もがんばれる。周りのみんなが必死に勉強している姿に刺激を受けて、自分もがんばりました。チームメートの大切さを感じました。夏以降に〈日曜進学教室〉が始まると、成績が上がったり下がったりで大変でした。成績が悪かったときは、間違った問題をリストにして、次は間違わないように気を付けました。自分は社会が一番得意だったので、社会の『自由自在』やＩ先生からもらうプリントがとても役に立ちました。

夏を過ぎるとあっという間に冬休みになり、受験の日がどんどん近づいてきました。自分なりに一生懸命がんばったつもりですが、「もし落ちたらどうしよう」と思うと勉強に集中できないときもありました。それでも関西大学第一中学校でサッカーをやるんだ、という気持ちを強く持ってがんばりました。入試の前夜は緊張で、時々目が覚めてしまうくらいでした。でも、前受のときにはもっと緊張してボロボロな出来だったので、その経験が活きて、なんとか緊張をコントロールすることができました。

合格した瞬間は、「これで、関大一中でサッカーができる！」という思いで一杯でした。合格を一番喜んでくれたのは両親ですが、この入試で一番感謝したい人も両親です。ぼくは三人兄弟の長男で、一つ下の弟と四歳の弟がいます。父は消防士で夜勤もあり、仕事はけっこうきついです。母も百貨店で仕事をしています。弟たちもサッカーをするので、家族全員が忙しいなか、両親がお弁当を作り、サッカーや塾の送迎をしてくれます。スポーツと受験の両立はたしかに大変ですが、成基なら、あきらめずに両方を続けることができるはずです。自分と先生を信じて、目標に向かって走り続けてください。

周りのサポートに感謝しつつ、これからも自分の志が達成できるように、進学する中学校でしっかり勉強とスポーツを楽しんでいきたいと思っています。